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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

薬の臨床

更年期の各種不定愁訴に対する塩酸インデロキサジンの有用性に関する検討

著者: 小武海成之1 太田博明1 杉本到1 増田あさ子1 隅田能雄1 牧田和也1 堀口文1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.533 - P.537

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 高齢化社会の到来により,老年期のQuality ofLifeの向上のための更年期対策は急務となっている.そこで今回われわれは,長谷川式簡易知能評価スケールにて痴呆を否定された各種更年期症状を有する女性30例(平均年齢51.6±1.3歳)に対して,脳機能改善剤である塩酸インデロキサジン60mg/日を8週間投与し,その効果を当科にて作成した40項目にわたる調査表を用いて検討した.その結果,汗をかきやすい,肩凝り,意欲の低下,入眠障害について各々有意な改善が認められた.また腰痛,関節痛,興奮しやすい,神経質,頭痛,記銘力低下,腹部膨満感の各項目については改善傾向を認めた.以上,精神安定剤とは正反対の効果を有する塩酸インデロキサジンの投与により意欲の低下ばかりでなく,各種の不定愁訴に対して幅広い改善効果が認められ,本剤の更年期の領域における有用性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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