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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻5号

1995年05月発行

今月の臨床 妊娠と血液

3.妊娠と線溶

著者: 島田逸人1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院産婦人科

ページ範囲:P.558 - P.563

文献概要

●はじめに
 線溶反応とは,もともと線維素(フィブリン)を溶解する反応という意味で使用されていたが,最近では線溶反応に関わる因子がフィブリン溶解以外に細胞の移動,組織の再構築,排卵,着床,癌の転移といった組織における生体反応に重要な働きを果たしていることが明らかになってきた.実際その生体反応の現れなのか子宮胎盤系においては,凝固,線溶の双方が驚くほど亢進していることが判明している1).本稿では,この子宮胎盤系を踏まえて妊娠時における線溶状態を考察するが,近年目覚ましい展開を示す線溶機序についても解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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