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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻5号

1995年05月発行

今月の臨床 妊娠と血液

7.産科の急性DIC—産科DICは本当に急性か?

著者: 水上尚典1 佐藤郁夫1

所属機関: 1自治医科大学産婦人科

ページ範囲:P.578 - P.582

文献概要

 DICは症候群であり,原因・病態はさまざまである.産科に認められるDICは内科で悪性腫瘍時に認められるDICに比し経過が短いので急性型DICと考えられている.“産科の急性DIC”という言葉には妊婦は突然DICになってしまうというひびきがある.産科には前置胎盤,帝王切開分娩時,子宮頸管裂傷,弛緩出血,子宮破裂など大出血の原因となる合併症が多い.出血性ショックは確かにDICを引き起こすので産科では出血性ショック誘発DICは他科に比し多い.しかしこのDICは老若男女の区別なく起こるので産科固有のDICではない.本稿では産科固有のDICが果たして本当に急性なのか否かについて検証してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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