文献詳細
今月の臨床 妊娠と血液
血管攣縮・血液凝固と妊娠・分娩
文献概要
HELLP症候群とは,1982年,Weinsteinらが,妊娠中にhemolysis(溶血),elevated liverenzymes(肝酵素上昇),low platelets count(血小板数減少)を来す29例の症例を発表し,その頭文字をとって名づけた症候群である.多くは妊娠中毒症に併発し,DIC(血管内血液凝固症候群)を合併して予後不良となり,母体死亡や児の周産期死亡を引き起こすこともある重篤な症候群である.本症が報告されて以来,本邦でも多数の報告例があり,すでに数百例を超えている.
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