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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻5号

1995年05月発行

文献概要

今月の臨床 妊娠と血液 血液疾患と妊娠・分娩

13.再生不良性貧血

著者: 小林隆夫1

所属機関: 1浜松医科大学産婦人科

ページ範囲:P.606 - P.607

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 骨髄の低形成または無形成によって赤血球,顆粒球および血小板の産生が低下するため,汎血球減少症となり,貧血症状,感染,出血傾向をきたす疾患である.原因としては遺伝性,薬物,放射線,感染,妊娠などがあげられる.
 本症の診断基準を表1に示した.出血傾向を伴う貧血で,汎血球減少を認め,骨髄穿刺で有核細胞数の減少を認めたら,本症を疑う.一般に血清鉄は上昇し,不飽和鉄結合能は低下する.重症度の判定は表2の基準に従うが,山田らのt—スコア(表3)が予後との関連および治療の適応選択に有用である.対症療法として洗浄赤血球や血小板輸血,感染に対する抗生剤等の投与が行われる.骨髄機能の回復のために,蛋白同化ステロイド,副腎皮質ステロイドの投与が行われ,また,免疫抑制剤の投与や,最重症の場合は骨髄移植も有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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