icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻7号

1995年07月発行

今月の臨床 婦人科癌の免疫療法

癌と免疫—基礎知識

3.癌の進展に伴う免疫能の変化

著者: 藤原大美1

所属機関: 1大阪大学医学部バイオメディカル教育研究センター腫瘍発生

ページ範囲:P.810 - P.814

文献概要

 生体を構成している細胞が,生体防御,炎症反応を起こし生命現象を維持していくために,サイトカインは重要な役割を担っている.サイトカインは単一なものでも多種多様の生理活性を有している.また,同じ物質が多種類の細胞から産生され,標的細胞も多彩であることが明らかになっており,生体中で複雑なネットワークを構築している.このネットワークはサイトカインの多様性のために,正常個体においてさえ,その全容が明らかとなっていない.さらに担癌宿主においてはサイトカインネットワークに異常が生じ,その結果免疫抑制機構が作動し,この免疫抑制の一環として抗腫瘍免疫応答が抑制されてゆく.今回,担癌宿主では癌の進展に伴い,どのような機構で抗腫瘍免疫応答が抑制されてゆくかについて概説してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら