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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻7号

1995年07月発行

文献概要

症例

双胎妊娠の管理における臍帯動脈血流速度波形の意義

著者: 田中雄一郎1 吉松淳1 穴井孝信1 宮川勇生1

所属機関: 1大分医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.891 - P.894

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 1絨毛膜性双胎でTTTSを発症した1例,および発症しなかった1例の臍帯動脈血流動態を超音波パルスドップラー法にて比較検討した.
 TTTSを発症した症例は,妊娠24週で著明な胎児の体重差,第Ⅰ児の胎児水腫,第Ⅱ児のIUGRを認めた.超音波パルスドップラー法を用いた臍帯動脈血流速度波形において第Ⅰ児(受血児)の血管抵抗の低下(RI0.57),第Ⅱ児(供血児)の拡張末期血流途絶を認め,妊娠28週で帝王切開分娩(第Ⅰ児:1,624g.第Ⅱ児:822g)となった,一方,TTTSを発症しなかった症例は,妊娠28週で入院となりdiscordant twinを認めた.第Ⅰ児,第Ⅱ児のRIはそれぞれ妊娠28週で0.73,0.77,妊娠37週で0.61,0.66といくらかの差が見られたがTTTSの所見は認めなかった.妊娠39週,経腟分娩(第Ⅰ児:2,788g,第Ⅱ児:2,150g)となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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