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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科49巻9号

1995年09月発行

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン

広汎性子宮全摘出術における直腸側腔の展開

著者: 加藤順三1

所属機関: 1山梨医科大学

ページ範囲:P.1297 - P.1297

文献概要

 広汎性子宮全摘出術の手順は,膀胱・直腸側腔の暫定的剥離,骨盤リンパ節郭清,膀胱側腔と直腸側腔の徹底的展開,基靱帯の分離・一括切断,次いで,(仙骨子宮・直腸腟靱帯の遊離・切断を含む)後方操作を行う方法,すなわち,後方操作に先だって基靱帯切断を行う手順と,後方操作の後,直腸側腔展開,基靱帯切断を行う手順とがある.
 熟練度の高い術者には,どの操作でもよいが,前者の手順では,直腸側腔の展開の方向が骨盤壁に近づきやすい.つまり,骨盤側血管に近づきやすいのと,比較的狭いスペースで基靱帯の切断をすることになるので,一般的には,直腸側腔の展開は,後方操作の方が容易で,かつ十分なスペースが得られ,骨盤神経の走行もより明確になり,基靱帯処理がよりやり易く,安全であると思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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