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綜説
人工放射性同位元素の醫學的應用
著者: 澤崎千秋1 藤原幸郞2
所属機関: 1東京大學醫學部産科婦人科學教室 2國立東京第一病院産婦人科
ページ範囲:P.383 - P.389
文献購入ページに移動地球上の如何なる物質も化學的分析により92種の元素より構成されている事が明かにされている。その92種の元素は週期律表の上に大體原子量の大小の順に,嚴密に云えば原子構造上原子核の周圍の電子の數の順序に配列されている。しかし同一の元素は總べて同一の質量を有するかと云えばそうではなく,大多數の元素は少しずつ異つた質量を有する數種のものからなり立つている。これ等は週期律表の上で同一の原子番號を持ち,換言すれば原子核の周圍の電子の數は同じであるが,從つて化學的には同一の性質を有するが,原子核を構成する中性子の數に差があるために質量が異なると考えられ,これ等の原子番號の同一な數種の元素を同位元素(Isotope)と呼んでいる。そして同位元素中には核の安定したもの及び核の不安定なもの乃わち放射性同位元素とがあり,放射性同位元素はα線,β線,γ線,又はその中の1,2種を出して崩壞し,その放射能は次第に減衰して行くものである。
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