文献詳細
症例研究
文献概要
緒言
女性性器に發生する惡性腫瘍の中,黒色腫は特に惡性度が強いが比較的稀なもので,腟壁に原發するものはParona (1887)以來僅かに十餘例に過ぎない。我々は,臨床上腟に原發し肝轉移を起したと思われる肉腫患者を,死後病理解剖學的に検索し,所謂「癌肉腫」の組織像を呈する腟壁原發の惡性黒色腫と診斷する症例をえたので,茲にその概要を報告する次第である。
女性性器に發生する惡性腫瘍の中,黒色腫は特に惡性度が強いが比較的稀なもので,腟壁に原發するものはParona (1887)以來僅かに十餘例に過ぎない。我々は,臨床上腟に原發し肝轉移を起したと思われる肉腫患者を,死後病理解剖學的に検索し,所謂「癌肉腫」の組織像を呈する腟壁原發の惡性黒色腫と診斷する症例をえたので,茲にその概要を報告する次第である。
掲載誌情報