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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科5巻12号

1951年12月発行

文献概要

抄録

外國交献抄録

著者: 齋藤 辻井 佐藤

所属機関:

ページ範囲:P.515 - P.517

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子癇,流産,胎盤早期剥離時の乏尿の原因
 O'Donnell & MichはAm.J,Obst & Gynec.Vol 61.1951,に上記の表題について次の如く述べている。子癇流産,胎盤の早期剥離の時は屡々腎障碍を伴い,中には著明な尿量減少を示すものがある。ミシガン大學病院で最近20年間に乏尿を伴う上記疾患の剖檢を夫々5,3,1例を經驗したので病理學的に乏尿の病因について考察を試みた。
 子癇の腎の病變について我々の認めたのは糸毬體の貧血,増大とその毛細管壁の肥厚であつた。子癇の場合の乏尿は糸毬體及び曲細尿管の高度の貧血によるのではなくて糸毬體の毛細管壁の肥厚の結果,濾過面積の減少,濾過能率の低下を來す事が主な原因であろうと考えられる。之は腎血流が正常又は増加しているのに反し毛毬濾過率が減少していると云う諸家の報告にも合致するものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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