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文献概要
原著
人子宮頸管内膜の周期性變化
著者: 原田輝武1
所属機関: 1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
ページ範囲:P.54 - P.56
文献購入ページに移動緒言
卵巣において産生される2種類の性ホルモン,即ち卵胞ホルモン並びに黄体ホルモンの婦人性器に及ぼす影響については,既に種々知られている。これ等の2種のホルモンは,排卵を中心とした所謂卵巣周期によつて律せられているので,これ等の支配を受ける器官もまた,周期的な影響を蒙ることは勿論である。就中,子宮体部内膜に及ぼす影響は特に周期性に繰返される月經出血と云う顯著な現象によつて,外觀的に特徴づけられているが,その本質は内膜の増殖並びに分泌の2作用で,その目的は受精卵の着床である。受精の行われる條件として,腟に射出された精子が排卵後一定時間の壽命しかない卵子に到逹しなければならない。
卵巣において産生される2種類の性ホルモン,即ち卵胞ホルモン並びに黄体ホルモンの婦人性器に及ぼす影響については,既に種々知られている。これ等の2種のホルモンは,排卵を中心とした所謂卵巣周期によつて律せられているので,これ等の支配を受ける器官もまた,周期的な影響を蒙ることは勿論である。就中,子宮体部内膜に及ぼす影響は特に周期性に繰返される月經出血と云う顯著な現象によつて,外觀的に特徴づけられているが,その本質は内膜の増殖並びに分泌の2作用で,その目的は受精卵の着床である。受精の行われる條件として,腟に射出された精子が排卵後一定時間の壽命しかない卵子に到逹しなければならない。
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