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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科5巻3号

1951年03月発行

原著

人子宮頸管内膜の周期性變化(その2)

著者: 原田輝武1

所属機関: 1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.87 - P.93

文献概要

第2章 研究成績
第1節 頸管粘液
(第1圖は代表として4例を掲げた)
1)量(第1.2圖,第2,3表参照)
 頸管粘液は月經後期に於ては,非常に少量で,月經中間期に近づくに從い漸次増量するが,私の採取方法に依ると,メランヂール中に全く採取出來ないか,或は出來ても60mgを超えることはない。月經中間期に於ては,一定期間著しく増量し,腟鏡により子宮腟部を露出した際,.既に子宮外口より溢れ腟内に流下するのが見られる程で,採取も容易で常に60mg以上を證明し,最高641mgに達するのを認めた。月經前期に於ては再び減量し,肉眼的にも子宮外口に粘液瀦溜を認めること少く,採取不能となることが多い。月經後期から月經中間期への移行は量的に階段状に變化するが,月經中間期から月經前期への移行は遙かに判然としていて,量は急激に減少するのが特徴である。
 月經第1日より起算し,月經後期の粘液の減量を示す期間は8〜20日で,平均12.89日,月經周期が長くなれば,此の期間も長くなり,月經周期との相關を示す。そしてこの時期の粘液量の平均は15.9mgであつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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