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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科5巻3号

1951年03月発行

文献概要

速報・予報

産婦人科手術創に於けるBiogelatinの應用に就て

著者: 鹽野谷能子1 小石今朝光1

所属機関: 1豊橋市民病院産婦人科

ページ範囲:P.111 - P.113

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緒言
 手術創の完全癒合を期するためには術後に一定期間の安静を要することは言を俟たないのであるが,一方長期に互る安靜就床は術後の恢復に却つて障碍を惹起するに至るものである。從つて手術創の癒合が早期に完了し得る樣に工夫されるならば,術後に於ける不必要な安靜期間を可及的短縮し以つて術後の恢復をより速かならしむる事を期待する事が出來るものと思考される。そして又一般に患者は抜糸の前後に於て休動に對する觀念を甚しく異にするものが多く,抜糸前に或程度の体動を許し之を奬めても創の異常發生を怖れて安静を保ち勝ちなのが一般の傾向の様である。然るが故に可及的早期に抜糸を施行して創に對する安心感を與えることが必要であつて,斯くして以つて速かな術後の恢復を企圖する一助ともなるものと云える。創縁接着劑なるBiogelatinがこの意味に於ても好都合な藥劑と考え最近に扱つた患者の手術創に本劑を試用したので其の成績を報告しようと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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