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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科5巻6号

1951年06月発行

豫報・速報

コンムニン乃至大腸菌濾液の妊娠中絶催起作用に就て

著者: 室岡一1

所属機関: 1東京大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.253 - P.253

文献概要

 Schwartzmann現象發現物質を妊娠動物に注射すると流早産を起し,その胎盤にみられる病理解剖所見はAllergie變化に似ているが,實は抗原抗髓反應に基因した現象ではなく全く中毒性流産と言うべき所見であると言われ(内藤勝利昭和20)川添(昭21)は妊娠後半期マウス(25-30gr.)に大腸菌培養濾液の各種濃度0.3〜0.5cc.1回尾靜脈に靜注し,例外なく胎盤早期剥離乃至早産を起させ,その作用は濾液の濃度に比例するとした。又Paul A.Zahl & Clana Bjerknesは妊娠マウスにGram陰性菌からとつた菌體内毒素で子宮壁と胎盤との間に出血が起る事を確める爲,妊娠家兎の腹腔内にSchigella parodysenteriaeからアセトン沈澱でとつた0抗原を注射して實驗した。余は此等を追試する爲,以下の如き實驗を行つた。
 1) 妊娠18日頃のラッテ6匹(體重平均250gr.)にコンムニン3c.c.皮下注射した所,5例共に流早産が起らず,3日後に満期産をしたが,1例は20時間後に胎仔を娩出した。妊娠何日目か不明であるので此例は早産とは斷言し得ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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