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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻1号

1996年01月発行

文献概要

今月の臨床 子宮内膜症—Controversy '96 子宮内膜症—私はこうしている

3.CA125のCut-Off値からみた子宮内膜症の診断と治療効果の判定

著者: 正岡薫1 河津剛1 稲葉憲之1

所属機関: 1獨協医科大学産婦入科

ページ範囲:P.60 - P.61

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 子宮内膜症の診断および治療効果の判定には臨床症状,内診,直腸診の他に超音波断層法,CT,MRIなどの画像診断と,腫瘍マーカーを中心とした血清学的検査が用いられている.腫瘍マーカーにはCA125, CA19-9, CA130, CA602などがあるが,子宮内膜症に汎用されるのはCA125である.CA125はBastら1)によって作製された卵巣漿液性嚢胞腺癌培養株に対するモノクローナル抗体OC125により認識される抗原で,卵巣癌で高値を示す.しかし,CA125は腫瘍特異抗原ではなく,腫瘍関連抗原であるため,子宮腺筋症,子宮内膜症,骨盤内感染症,月経,妊娠などでも上昇することが知られている.とくに子宮腺筋症では90%以上の頻度で上昇し,100U/ml以上の高値を示すものが多い2).本稿では対象を子宮内膜症(従来の外性子宮内膜症を意味する)に限定し,診断と治療後のフォローアップにおけるCA125の意義について諸家のデータをまじえて述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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