文献詳細
今月の臨床 子宮内膜症—Controversy '96
子宮内膜症—私はこうしている
文献概要
子宮内膜症は,近年さまざまな原因によりその発生頻度が増加している.この子宮内膜症に起因する難治性の疼痛は女性のquality of lifeを著しく低下させており,また不妊症の原因疾患としても看過できない疾患である.本症の治療法は,新しい治療薬や手術法の開発などにより,さらに新たな展開が期待されるようになった.薬物療法のなかでも対症療法ではない治療法として,その主体をなすものにホルモン療法がある.歴史的にはエストロゲン・ゲスタゲン剤による偽妊娠療法に始まり,ダナゾール療法から,さらにゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト療法が登場してきた.このGnRHアゴニスト療法のなかで,リュープロレリン皮下投与法(リュープリン療法)について概説する.
掲載誌情報