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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻10号

1996年10月発行

雑誌目次

今月の臨床 ホルモン療法—新しい動向を探る Overview

ホルモン療法の最近の動向

著者: 田中俊誠 ,   児玉英也

ページ範囲:P.1244 - P.1247

 ホルモン療法が産婦人科診療の大きな部分を占めることは言うまでもなく,産婦人科医はホルモンによる治療を行うため,ホルモンに関する正しい知識を持つことが要求される.この分野は新たな知見が次々と登場し,かつ基礎的研究の成果が比較的容易に治療法の変革をもたらす可能性のある領域である.したがって,産婦人科医はホルモン療法を行うにあたって,つねに最新の情報に関心を持っていなければならない.そのようなことから,今回,「新しい動向を探る」という副題のもとで産婦人科ホルモン療法の特集が組まれたことは,実に有意義なことと考えられる.実際に,近年の分子生物学・細胞生物学の進歩は,ホルモンの人工的合成を可能にしただけではなく,ホルモン作用機序の解明に飛躍的な進歩をもたらした.
 卵巣機能の新たな知見も集積されており,その結果産婦人科のホルモン療法は,各領域で新たな局面を迎える,または迎えつつある現状にあると思われる.このOverviewでは広範な産婦人科のホルモン療法のすべてに触れる余裕はないので,とくに日常臨床で問題となることの多い,排卵誘発法と閉経婦人に対するホルモン補充療法(HRT;hormone replacement therapy)に絞り,最近の新しい知見や今後の治療法の展開の可能性について述べたい.

ホルモン療法を正しく行うために

1.ホルモンと神経伝達物質,サイトカイン

著者: 三宅侃

ページ範囲:P.1248 - P.1250

 神経伝達物質やサイトカインには多くの因子があるために,一括して論じることはできないが,これらの物質が性腺系ホルモンの産生・分泌に少なからず関与していることは間違いない.実際に臨床的にある種の神経伝達物質が性ホルモン障害治療薬として使用されてもいる.
 これらの物質の性格上,ヒトの生体内における成績は得られていないことが多いので,この項ではおもに実験的に評価されている成績を概括的に述べる.

2.ホルモンと成長因子

著者: 岩下光利

ページ範囲:P.1252 - P.1254

成長因子とは
 成長因子は細胞のDNA合成を促進する一群のポリペプタイドのことをいい,現在30を超える成長因子が報告されている(表).
 その特徴の1つは,局所で産生されたものがその局所で作用することである.成長因子を産生する細胞またはその近傍の細胞には,その成長因子の受容体が存在し,成長因子はオートクリン・パラクリンの制御機構のなかで作用を発現する.成長因子のもう1つの特徴は種々のホルモンのエンドクリン制御を受けていることである.

3.ホルモンとレセプター

著者: 田村尚也 ,   本庄英雄

ページ範囲:P.1256 - P.1257

 産婦人科の日常臨床において,エストロゲン,プロゲスチン(プロゲストーゲン)は,ホルモン療法剤として最も頻回に使用される.これらのホルモンは,それぞれの受容体(エストロゲンレセプター;ER,プロゲステロンレセプター;PR)を介し関連遺伝子の転写調節を行い,さまざまな作用を発現している.本稿では性ステロイド受容体の作用発現機序について概説する.

4.ホルモンのアゴニスト,アンタゴニスト

著者: 矢野哲

ページ範囲:P.1258 - P.1261

 生理的受容体との結合により受容体の構造変化をもたらし,内因性物質の少なくともある種の効果と類似した効果を示す物質を作用薬,アゴニストと呼ぶ.受容体とアゴニストとの結合は特異的かつ可逆的で,その結合様式は一般的にMi—chaelis-Mentenの式に従う.一方,受容体に結合して特定のアゴニストの効果を阻害するが,それ自体は受容体と結合しても阻害効果を示さない物質を拮抗薬.アンタゴニストと呼ぶ.
 本稿では,現在産婦人科領域で使用される可能性のあるホルモンのアゴニストとアンタゴニストとして,GnRHアナログおよび性ステロイドホルモン(エストロゲン,プロゲストーゲン)拮抗剤について概説する.

5.ホルモンと腫瘍

著者: 原田省 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1262 - P.1263

 ホルモン依存性癌には乳癌,子宮内膜癌,前立腺癌があり,その増殖と進展には性ホルモンが重要な役割を果たしている.本稿では,乳癌と子宮内膜癌について性ステロイドホルモンであるエストロゲンの役割とその作用機構について概説する.

治療のための機能テスト

1.卵巣予備能をどう評価するか

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.1264 - P.1267

 卵巣の機能は,視床下部から分泌されるgonadotropin releasing hormone(GnRH),下垂体からのゴナドトロピン(gonadotropin;Gn),そしてその支配のもとに卵巣自体で作られるエストロゲン(estrogen),プロゲステロン(proges—terone),インヒビン(inhibin),アクチビン(activin),フォリスタチン(follistatin)などのホルモンのendocrine, paracrine, autocrine, feed—backなどの機構,さらに他の内分泌臓器のホルモン作用によって巧妙に調節されている1).したがって,末梢器官である卵巣の予備能は中枢を含めた性腺(hypothalamic-pituitary-ovarianaxis)の調節予備能を表現していることになる.
 卵巣の予備能や治療に対する反応性を推測する指標には,①年齢,②卵巣の形態,③基礎Gn(FSH, LH)値,④estradio1-17β(E2値,⑤clomiphene citrateテスト,⑥human meno—pausal gonadotropin (hMG)テストなどがあるが,さらにpremature ovarian failure(POF)と診断された特殊な病態に対する卵巣予備能を知るには,筆者の⑦GnRHアゴニスト(GnRHa)を用いた検査法がある.

2.視床下部—下垂体—副腎皮質系の新しい評価

著者: 田中孝司 ,   鳥海正明 ,   荻野良郎

ページ範囲:P.1268 - P.1274

 視床下部—下垂体—副腎皮質系(hypothalamic—pituitary-adrenocortical axis:HPA系)は視床下部—下垂体—甲状腺系とともに個体の生命の維持に必須の内分泌系である.HPA系はcor—ticotropin-releasing hormone(CRH),adreno—corticotropin hormone(ACTH),cortisolの適切な分泌とnegative feedback機構によって調節されている.CRH, ACTH, cortisolのいずれかの分泌不全によって副腎皮質機能不全が,また慢性的過剰分泌ではCushing症候群を生じる.いずれも適切な治療によって健常人と同様のQOLを保証しうる点でその診断はきわめて重要である.
 HPA系疾患の診断には,種々の機能検査とCT, MRIやシンチグラムなどの画像診断が用いられる.機能検査には分泌刺激試験と分泌抑制試験がある.前者にはCRH試験,インスリン低血糖試験,リジンバゾプレッシン(LVP)試験,メチラポン試験,ACTH試験がある.後者にはおもにデキサメサゾン抑制試験が用いられる.

ホルモン療法のポイント

1.性早熟症

著者: 立花克彦 ,   諏訪珹三

ページ範囲:P.1275 - P.1277

 中枢性性早熟症とは,何らかの原因で視床下部—下垂体—性腺系が早期に成熟し,思春期にみられる身体的変化(2次性徴)が異常に早期1)にみられる疾患である.本症の臨床的問題点として,①脳腫瘍などの生命にかかわる原因病変が存在する可能性があること,②2次性徴が年齢不相応に早期に進行することによる日常生活上の問題,③早期に成長が停止することによる最終身長の低下,が挙げられる.これらの問題点のうち,②と③に対して2次性徴抑制療法が行われる.したがって,厚生省研究班による診断の手引き2)などによって本症と診断されても,2次性徴の早発が日常生活上問題とはならず,またすでに最終身長に達してしまっている場合や,ある程度の身長に達しており,最終身長も極端に低くはならないと考えられるような症例では,2次性徴抑制療法は必ずしも必要ではない.反対に2次性徴の発来が年齢的には正常範囲であると考えられても,それが日常生活上問題になる場合や,いまだ身長が低くて最終身長が極端に低くなってしまうと予測される症例(「相対的性早熟」とでも呼ぶべき状態)では,2次性徴抑制を考慮しなければならないこともある.
 2次性徴の発来自体は正常な現象であり,それを抑制することにはさまざまな問題もないわけではない.したがって2次性徴抑制療法の開始に当たっては,治療によるメリットとさまざまなデメリット(の可能性)を考慮して慎重に決定する必要がある.

2.無月経,無排卵

著者: 石丸忠之 ,   河野雅洋

ページ範囲:P.1278 - P.1280

 無月経,無排卵の病態は多岐にわたるため,系統的な診断・治療を行うことが重要である.当科では図に示すような系統的な診断・治療を行っている.なお本稿では,無月経,無排卵に対するホルモン療法における最近の新しい方法を紹介しながら,その要点について述べる.

3.黄体機能不全

著者: 田辺清男

ページ範囲:P.1281 - P.1283

 黄体機能不全(corpus luteum insufficiency)とは,文字どおりには黄体からのステロイドホルモンの分泌異常を意味するが,黄体機能不全によって引き起こされる生物学的現象(症状)としては,着床不全による不妊や初期流産などがある.一方,着床不全による不妊や流産は,たとえ黄体からのステロイド分泌は正常でも,子宮内膜のステロイドに対する反応不全などの原因によっても引き起こされることも考えられている.そこで,妊卵の着床不全をもたらす可能性のある黄体からのステロイドホルモン分泌異常と子宮内膜の増殖ならびに分泌機能の異常を含めて,広い意味で黄体期不全(luteal phase defect, luteal phase defi—ciency)などと言われることが多い.本稿でも両者を含めて記述することとする.

4.機能性子宮出血

著者: 小田隆晴

ページ範囲:P.1284 - P.1285

 機能性子宮出血の病態と診断
 本症の病態は間脳—下垂体—卵巣系の失調による子宮内膜の異常反応に基づくが,出血をきたす際の子宮内膜に一定の組織学的ルールが認められない.すなわち,質的には月経期のものから黄体期のものまで,量的には萎縮性のものから増殖性のものまで幅広く複雑に絡み合い,正常の子宮内膜の像を呈するものも半数近く認められる1)
 本症の特異的診断法はなく,図1に示すように,あくまでも除外診断によるものであり,妊娠,分娩,産褥に関連した疾患,子宮癌,子宮筋腫,子宮腺筋症,子宮ポリープ,炎症性疾患などの器質性疾患,出血性素因などの内科的疾患を各種の検査で否定する必要がある.

5.子宮内膜症

著者: 鶴長建充 ,   植木實

ページ範囲:P.1286 - P.1288

 子宮内膜症のホルモン療法は,妊孕能向上を目指す場合と,根治性追求を目指す場合とで,今後ますます特殊化し二分化すると思われる,妊孕能向上では,保存手術との併用や排卵刺激におけるGnRH作動薬の応用など,治療法の選択肢は広がり成果を挙げてきた.一方,根治性追求では,GnRH作動薬6か月投与の場合,治療後2年で約半数,4年で約8割が再発再燃するのが現状1)であり(図1),根治手術や閉経までの場つなぎ的治療法であることは否めない.根治性追求のためには薬物的去勢状態を長期間維持する必要があるが,最近,①各種臓器におけるエストロゲン感受性とその補充理論2),②骨塩量低下や更年期病態に対する更年期医学の発展,さらに③GnRH作動薬投与法のコンプライアンス向上やGnRH拮抗薬の登場3)など,根治性追求においても新たな発展への環境は整いつつある.この点を踏まえて,ホルモン療法による根治性追求について新しい動向を述べてみたい.

6.多嚢胞性卵巣症候群

著者: 安部裕司 ,   久保春海 ,   平川舜

ページ範囲:P.1290 - P.1291

 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は1935年Stein& Leventhalが無月経,多毛,肥満の3主徴を伴う症候群として報告したのが始まりである.しかし,その概念が定まらないことから診断基準も現在のところ明確ではない.日母研修ノートによる診断基準1)は,月経異常,無排卵性不妊,血中LH高値(LH/FSH比の上昇),卵巣の多嚢胞性変化,高アンドロゲン血症,男性化徴候の6項目を挙げており,さらに本邦婦人には男性化徴候を示す定型例は少なく,先の4項目を満たす非定型例が多いとしている.
 本症候群の治療は妊娠を希望する婦人には排卵誘発を,また希望しない場合には無月経や不正性器出血などの月経異常の改善を行うこととなる,本稿では,これらの治療について現在行われているホルモン療法を主に解説する.

7.高プロラクチン血症

著者: 石塚文平

ページ範囲:P.1292 - P.1294

高プロラクチン血症の病態と病因
 脳下垂体のプロラクチン分泌が非生理的なレベルまで亢進すると,乳腺の分泌能は刺激されて乳汁分泌が起こる.産褥期以外に見られる非生理的な乳汁分泌をgalactorrheaという.高プロラクチン血症は同時に視床下部の神経伝達物質に影響を与え,GnRHのパルス状分泌が障害され,中枢性の卵巣機能不全を呈する.この病態を乳汁分泌—無月経症候群(amenorrhea-galactorrhea syn—drome)と言う.
 高プロラクチン血症症例においては,女性では90%以上の症例に排卵障害または黄体機能不全などに起因する月経不順が見られる.血中プロラクチン値別の無月経率を見ると,プロラクチン値26〜100ng/mlでは58.1%,101〜300ng/mlでは86.7%,300ng/ml以上では100%が無月経を呈する1).これに伴い不妊が問題となる.また,昼間は血中プロラクチン値が正常で夜間に異常高値を示し,月経異常,不妊を呈する潜在性高プロラクチン血症の存在が明らかになっている.これらの月経異常,不妊の治療にも薬剤療法が有効である.無月経,不妊を訴える症例では昼間のプロラクチン値が正常でも夜間の高値,TRH負荷試験の過剰反応を含めた検索が必要である.

8.子宮筋腫

著者: 堂地勉 ,   沖利通 ,   永田行博

ページ範囲:P.1296 - P.1297

 子宮筋腫の保存療法には,従来から筋腫核出術が行われてきたが,最近は子宮筋腫のエストロゲン依存性に着目したホルモン療法が一般的になってきた.

9.更年期障害

著者: 小山嵩夫

ページ範囲:P.1298 - P.1299

 更年期障害のホルモン療法といえば,一般にはホルモン補充療法(HRT)を意味している.しかし広義には注射などによる男性ホルモン,女性ホルモンの合剤なども含まれ,臨床的にはよく使用されている.
 ここではHRTをめぐる最近の動き,また筆者の経験例などを中心に述べる.

副作用とその対策

1.排卵誘発と卵巣過剰刺激症候群

著者: 青野敏博 ,   苛原稔 ,   東敬次郎

ページ範囲:P.1301 - P.1303

 近年,無排卵症の排卵誘発療法が普及したうえに,体外受精—胚移植(IVF-ET)などのARTの増加に伴いhMG-hCGをはじめとするゴナドトロピン療法を行う周期が著しく増加してきた.排卵誘発の際には調節が難しく,ARTのための過排卵刺激では多数の卵を採るため卵巣を強く刺激するので,卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生数が増加してきた.わが国においても重症のOHSSにより血栓症や脳梗塞を起こして不幸な転帰をとった症例が判明し,1996(平成8)年4月にはゴナドトロピン製剤の使用に関して緊急安全性情報が発せられ警告欄が設けられた.

2.排卵誘発と多胎妊娠

著者: 石川元春 ,   山本美和子 ,   石川慶子

ページ範囲:P.1304 - P.1307

 不妊症診療を行っていくうえで,排卵誘発はその高い有効性のために広く臨床応用されてきている.高い妊娠率が期待できる反面,卵巣過剰刺激症候群と並びその大きな副作用の一つである多胎妊娠も増加している.多胎妊娠に伴う医学的な問題点(流早産,低出生体重児,周産期死亡および母体偶発合併症の増加,児の長期予後など)や社会的問題点(NICUの不足,医療費の増大,出産後の養育費負担の増加など)は非常に深刻な問題を包括しているが,その詳細は他稿に譲る.この稿では,多胎妊娠の動向,予防への努力をレビューする.

3.ピルと血栓症

著者: 北村邦夫

ページ範囲:P.1308 - P.1311

 1995年10月18日,英国の医薬品安全性委員会(Committee on Safety of Medicines)が行った,「第三世代のピルは,第二世代のピルに比べて血栓症の発生率が高い」との突然の報1)に,ピルを避妊法の第一選択肢としている世界各国では,ピル恐慌とも言うべき事態が起こった.これを契機に,低用量ピルが,先進国で唯一認可されていないわが国におけるピルの認可に向けた審議が,さらに長期化する様相を呈しており,ピルの早期認可を待望していたわれわれ医師や女性達を落胆させている.
 本稿では,「ピルと血栓症」について,歴史的に考察するだけでなく,今回の「ピルと血栓症」騒動の顛末などについても述べたい.

4.GnRHアゴニストと骨粗鬆症(うつを含む)

著者: 植村次雄

ページ範囲:P.1312 - P.1313

 GnRHアゴニストは子宮内膜症,子宮筋腫などエストロゲン依存性の疾患,病態の治療に有用で広く用いられてきている.このGnRHアゴニストはエストロゲンの低下をもたらし,病態を改善させるが,この低エストロゲン状態の持続により骨量は減少する.当初はSPA(single photon absor—ptiometry)やDPA(dual photon absor—ptiometry)による腰椎の骨量測定結果によりGnRHアゴニスト療法は骨量に影響しないと報告された.その後,腰椎でも海綿骨に限局して測定可能なQCT (quantitative CT)や,精度および再現性の優れているDXA(dual en ergy X—ray absorptiometry)による測定でGnRHアゴニストは骨塩量に影響を及ぼすことが認められている.
 GnRHアゴニストによる骨量減少の報告を表1に示した.骨量減少率は測定法,投与薬剤で相違がみられ,DXA法よりQCT法,経鼻剤よりデポ剤のほうが高率の傾向を示し,全体としてみると,6か月間の投与で腰椎の骨量は投与前に比較して有意に減少する.治療終了6か月後でみた骨量回復については,回復とする報告もあるが,回復傾向にあっても6か月後投与前値に復さないとする報告のほうが多い.

5.HRTと発癌

著者: 加藤紘

ページ範囲:P.1314 - P.1315

 高齢化とともにHRTはますます盛んになった.しかしホルモン活性が多様であるだけに,思わぬ副作用をきたすことも多い.その一つが発癌である.確かにエストロゲン投与は心疾患や骨折の予防に有効で平均余命を延長させるが,一方で子宮体癌を増加させる.たとえプロゲスチン(プロゲストーゲン)剤を併用しても乳癌は増加する1).ルグウィンの童話に,魔法使いが弟子に向かって,「一箇所で雨を降らせると地球上の思わぬ所で思わぬ天候異変を引き起こしてしまう」と魔法の恐ろしさを説く話があるが,HRTにも相通じるところがあり,癌という言葉がセンセーショナルであるだけに議論も多い.しかし,治療に副作用は付き物で,副作用をおそれるあまり優れた治療効果を捨てるのも惜しい.副作用対策を論じることがたいせつで,HRTでは癌対策が重要なポイントとなる.

6.ホルモン剤によるアレルギーとアナフィラキシー

著者: 西尾裕子 ,   永田直一

ページ範囲:P.1316 - P.1317

 アレルギーとは免疫機序を介して起こる生体に有害な反応のことで,I型(即時,IgE依存型),II型(細胞障害型),III型(免疫複合体病型)およびIV型(遅延型)に分けられ,アナフィラキシーはI型に属する.アナフィラキシー症状は原因物質投与後,5〜10分程度で発生し,口唇や四肢末端しびれ感,めまい,不安感,咳嗽などの前期症状に続き,蕁麻疹,皮膚潮紅の出現,次いで血圧低下,循環不全に伴う意識障害,呼吸困難,喘鳴などの気道狭窄症状を起こし,死亡する場合もある.治療は緊急を要し,直ちに血管や気道の確保,エピネフリン,副腎皮質ステロイド剤.そして,状況に応じてキサンチン剤,塩酸ドパミンを投与する.薬剤に対する予期せぬ異常反応には免疫機序を介さないで起こる不耐症および特異体質によるものもあるが,機序を明確にできない場合が多く,一括して薬剤過敏症と呼ばれることが多い.
 産婦人科領域では多種類のホルモン剤が用いられていてそれぞれに各種のアレルギー反応が知られている.日本医薬品集1)を参考にしておもなものを取り上げた.

連載 シリーズ 胎芽の発育と形態形成・10

消化器系の発生

著者: 塩田浩平

ページ範囲:P.1241 - P.1243

 胎生第4〜5週に,羊膜腔が胎芽を側方および頭尾方向から包み込むように発達し胎芽が屈曲foldingするのに伴って,卵黄嚢の一部が胎芽の体内にとり込まれて,頭方の前腸foregutと尾方の後腸hindgutができる.両者の中間にある中腸midgutは,はじめ卵黄嚢に広く開いているが,やがて中腸と卵黄嚢を連絡する卵黄腸管が閉じると,ここにひと続きの原始腸管primitive gutができる.前腸前端の口咽頭膜oropharyngealmembraneが4週に,後腸下端の肛門膜analmembraneが8週頃に破れて羊膜腔と交通する.腸管内腔の上皮(将来の消化管粘膜上皮)は内胚葉に,消化管と付属腺の結合組織ならびに平滑筋は臓側板中胚葉に由来する.消化器系の神経叢内にある自律神経系の細胞は,神経堤由来である.
 胎生5週以降,腸管が卵黄腸管の部位を中心に回転しながら長くなり,腸管ループを形成していく.6〜9週には,腸管が腹腔内に収まりきれないので,中腸の一部が臍帯内へ脱出して生理的臍帯ヘルニアphysiological umbilical herniaを作る.これが体腔へ戻らず,出生時に腹部内臓が臍輪から外へ脱出している場合には,これを臍ヘルニアumbilical hernia (臍瘤omphalocele)という.

OBSTETRIC NEWS

Evidence-Based Medicine

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1318 - P.1320

 多くの医学研究が紹介され,医学の進歩に貢献している.しかし.大量に紹介される研究結果の何を日常診療に取り入れてゆくかは難しい問題である.そのような状況下に近年,欧米では「医療のcost-effectiveness」,“evidence-based medi—cine”が重要視されている,米国産婦人科医協会(ACOG)は卒業教育コースを年間20回以上行っているが,そのコースに,1995年になって初めて“cost-effective and evidence-based obstetricpractice”が登場し,アカプルコ(メキシコ)に約80名の米国産婦人科医が参集して講義が行われた.「子宮収縮抑制剤は早期産を減少させられるか?」,「周産期におけるトキソプラズマ症、サイトメガロウイルス感染症を予防する方法」,「妊娠中の安静はcost effectiveか?」,「スクリーニングテスト—何が有効で何が有効でないか」,「妊娠糖尿病スクリーニングを行うべきか?」,「分娩前のGBSスクリーニングを行うべきか?」,「妊娠中のヘルペスウイルス感染の予防方法」など16のテーマについてDooley(Northwestern大学)ら4名の講師が講義を行った.「(統計的に)信頼できる(できれば複数の)研究結果に基づいて,あらゆる医学的決断がなされなければならない」という点が基本である.

Estrogen Series・9

エストロゲン補充療法はオステオポローシス治療のGold Standardたりうるか?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.1321 - P.1323

 今回は,上記の質問に対してYESおよびNOと答えた2人のエキスパートによる解答をご紹介する.

Q&A

羊水混濁がある場合の分娩介入のタイミング(3)

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1325 - P.1328

 Q 羊水混濁がある場合の分娩介入のタイミングをお教え下さい(千葉AK夫).
 A 羊水混濁例では,ときに胎便吸引症候群(meconium aspiration syndrome:MAS)を合併し死亡原因となるため,羊水混濁は要注意の所見です.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

超音波映像下の内頸静脈穿刺法

著者: 風戸貞之 ,   石川薫

ページ範囲:P.1330 - P.1330

 重症患者の循環モニター(CVP, Swan-Ganz)や中心静脈栄養を行うために,また末梢静脈の確保が困難でかつ急速大量の輸液が必要なときに,中心静脈穿刺法は必要不可欠な手技であり,産婦人科医も習熟すべきかと思われる.中心静脈(上,下大静脈の右房より5cm以内の領域)への主たるアプローチとしては,鎖骨下静脈穿刺法,内頸静脈穿刺法,大腿静脈穿刺法があり,それぞれに長所,短所がある.本邦で最も普及している鎖骨下静脈穿刺法には,気胸という合併症の陰がついてまわり,また穿刺不能のこともある.そこで著者らは,初心者でも安全かつ確実に中心静脈を確保できる方法として,超音波映像下の内頸静脈穿刺法を工夫したので紹介する.
 まず,患者を軽い15〜20度のTrendelenburg体位とし,タオルを肩の下に入れ,顔を左側に向けてもらい,胸鎖乳突筋の鎖骨脚と胸骨脚で形成される三角部に,超音波プローブを当てて右側の内頸静脈を同定する(図参照).横断面で丸く拍動して映像されるのが総頸動脈で,その近傍外側の浅い部位に内頸静脈がある.ヴァルサルヴァ法(息をこらえさせる)で拡張するので,これが内頸静脈であると確認できる.逆に,プローブを押し付け過ぎると縮小するので注意したい.プローブを90度回し縦断面で内頸静脈を超音波映像下におき,内頸静脈穿刺に着手する.

頭位帝王切開時の吸引遂娩器の使用

著者: 伊藤裕

ページ範囲:P.1331 - P.1331

 帝王切開率が高まってきている現在,帝王切開を行う際のいくつかのコツのうち,最も簡単に取り入れられて役に立つと思われるものを紹介する.
 胎児下降部を児頭とする帝王切開において,児頭娩出時に,子宮底圧出のみですめばよいが,それだけではなかなか娩出できないことがしばしばある.やむなく一手を横切開創の中に入れて児頭の娩出を図ろうとする.このときに切開創の両端のいずれか一方に鍵型の筋層の断裂を生じることがあって,その止血と縫合に難渋する.これを防ぐために次の3点に留意,励行することによって楽に娩出させ,切開創の処理も容易となる.

原著

子宮体癌培養細胞に対するGnRHアゴニストの増殖抑制作用におけるannexin Vの関与について

著者: 柴田悟史 ,   佐藤宏和 ,   太田博孝 ,   軽部彰宏 ,   高橋道 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.1333 - P.1337

 子宮体癌株HHUA細胞に対するGnRHaの細胞増殖抑制作用をannexin Vとの関連において検討した.RT-PCR法により,HHUA細胞にGnRHレセプターmRNAの発現が認められ,GnRHレセプターの存在が確認された.buserelin添加後72時間の生細胞数は,コントロールに比べ60%と,有意に増殖が抑制された.細胞内annexin V濃度は,buserelin添加後48時間をピークとして増加し,コントロールの約2倍まで増加した.また,細胞内annexin V濃度はPKC活性化剤のみでも増加し,一方,PKC阻害剤をbuserelin投与前に添加しておくと,annexin Vの増加は完全に抑制された.以上よりGnRHaは細胞内においてPKCを介してannexin Vを増加させることにより細胞増殖を抑制することが示唆された.

症例

True sacculationをきたした妊娠子宮の1症例

著者: 花岡仁一 ,   徳永昭輝 ,   竹内裕 ,   柳瀬徹 ,   今井勤

ページ範囲:P.1339 - P.1341

 True sacculationとは,子宮の極性が保たれたまま,妊娠子宮壁の一部が薄く嚢状に膨隆する,きわめてまれで特異な病態である.このたび,本邦ではじめてと思われる,本症をきたした1症例を経験したので報告する.
 症例は29歳,1妊1産(正常分娩).絨毛羊膜炎,骨盤位のため,妊娠25週で帝王切開した.胎児,胎盤娩出後子宮を観察すると,胎盤の一部が付着していた,子宮底左側から左円靭帯および付属器付着部頭側の体部前側壁は嚢状に膨隆し,子宮壁は非常に薄く,漿膜面は暗青色を呈し血管の怒張を認めた.同部は収縮せず,子宮腔内に凝血塊の充満をきたしたため子宮全摘した.病理学的検索では,子宮壁の厚さは5mm以下,筋細胞は粗で静脈の拡張があり,一部に癒着胎盤を認めた.

バルトリン腺原発の腺様嚢胞癌の1例

著者: 吉田茂樹 ,   岩田一壽 ,   村田一男 ,   福西秀信 ,   奥村修一 ,   藤田良生 ,   中村哲也

ページ範囲:P.1343 - P.1346

 腺様嚢胞癌がバルトリン腺より発生することはきわめてまれである.したがって本腫瘍の予後や治療法についてもいまだ確立されていない.今回われわれはバルトリン腺原発と考えられる腺様嚢胞癌を治療する機会があったので,若干の文献的考察を加えて報告する.
 症例:65歳 6回経妊 3回経産

絨毛癌との鑑別が困難であった,子宮穿孔を起こした侵入奇胎の1例

著者: 吉田典生 ,   木口一成 ,   鈴木廉三朗 ,   岩田正範 ,   腰高豊 ,   品川俊人 ,   大平誠子 ,   中島健 ,   水原浩 ,   雨宮章

ページ範囲:P.1347 - P.1350

 25歳,2経妊1経産.不正性器出血(無月経10週4日)を主訴として受診,胞状奇胎と診断した.入院後,奇胎娩出術を施行.奇胎娩出術時の病理組織検査では,変性壊死に陥った脱落膜と共に大型で水腫状を呈する絨毛がみられた.20日後に大量出血のため再入院。画像診断で両肺への転移を認めた.数日後急激に発症した呼吸困難と腹腔内出血のため,緊急開腹手術を施行した.
 手術時検体の病理組織検査では,明らかに絨毛構造を欠如した,高度の異型を伴った絨毛細胞が認められ,病理組織所見のみでは侵入奇胎と絨毛癌の鑑別が困難であった.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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