文献詳細
連載 シリーズ 胎芽の発育と形態形成・10
消化器系の発生
著者: 塩田浩平12
所属機関: 1京都大学医学研究科生体構造医学講座(形態形成機構学) 2京都大学医学部附属先天異常標本解析センター
ページ範囲:P.1241 - P.1243
文献概要
胎生5週以降,腸管が卵黄腸管の部位を中心に回転しながら長くなり,腸管ループを形成していく.6〜9週には,腸管が腹腔内に収まりきれないので,中腸の一部が臍帯内へ脱出して生理的臍帯ヘルニアphysiological umbilical herniaを作る.これが体腔へ戻らず,出生時に腹部内臓が臍輪から外へ脱出している場合には,これを臍ヘルニアumbilical hernia (臍瘤omphalocele)という.
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