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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻10号

1996年10月発行

今月の臨床 ホルモン療法—新しい動向を探る

治療のための機能テスト

1.卵巣予備能をどう評価するか

著者: 宮川勇生1

所属機関: 1大分医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1264 - P.1267

文献概要

 卵巣の機能は,視床下部から分泌されるgonadotropin releasing hormone(GnRH),下垂体からのゴナドトロピン(gonadotropin;Gn),そしてその支配のもとに卵巣自体で作られるエストロゲン(estrogen),プロゲステロン(proges—terone),インヒビン(inhibin),アクチビン(activin),フォリスタチン(follistatin)などのホルモンのendocrine, paracrine, autocrine, feed—backなどの機構,さらに他の内分泌臓器のホルモン作用によって巧妙に調節されている1).したがって,末梢器官である卵巣の予備能は中枢を含めた性腺(hypothalamic-pituitary-ovarianaxis)の調節予備能を表現していることになる.
 卵巣の予備能や治療に対する反応性を推測する指標には,①年齢,②卵巣の形態,③基礎Gn(FSH, LH)値,④estradio1-17β(E2値,⑤clomiphene citrateテスト,⑥human meno—pausal gonadotropin (hMG)テストなどがあるが,さらにpremature ovarian failure(POF)と診断された特殊な病態に対する卵巣予備能を知るには,筆者の⑦GnRHアゴニスト(GnRHa)を用いた検査法がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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