icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻10号

1996年10月発行

原著

子宮体癌培養細胞に対するGnRHアゴニストの増殖抑制作用におけるannexin Vの関与について

著者: 柴田悟史1 佐藤宏和1 太田博孝1 軽部彰宏1 高橋道1 田中俊誠1

所属機関: 1秋田大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1333 - P.1337

文献概要

 子宮体癌株HHUA細胞に対するGnRHaの細胞増殖抑制作用をannexin Vとの関連において検討した.RT-PCR法により,HHUA細胞にGnRHレセプターmRNAの発現が認められ,GnRHレセプターの存在が確認された.buserelin添加後72時間の生細胞数は,コントロールに比べ60%と,有意に増殖が抑制された.細胞内annexin V濃度は,buserelin添加後48時間をピークとして増加し,コントロールの約2倍まで増加した.また,細胞内annexin V濃度はPKC活性化剤のみでも増加し,一方,PKC阻害剤をbuserelin投与前に添加しておくと,annexin Vの増加は完全に抑制された.以上よりGnRHaは細胞内においてPKCを介してannexin Vを増加させることにより細胞増殖を抑制することが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら