文献詳細
今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい
排卵誘発
文献概要
近年,月経異常や不妊婦人に対する,血中プロラクチン(PRL)値の測定のルーチン化やCTスキャン,MRIなどの画像診断の普及にともなって,プロラクチノーマ(プロラクチン産生下垂体腫瘍)が直経1cm未満の微小腺腫(マイクロアデノーマ)の段階で容易に発見されるようになった.
現在,プロラクチノーマの治療法としては,手術療法としての経蝶形骨洞手術(Hardy手術)と薬物療法としてのブロモクリプチン療法が広く用いられている.しかし,本疾患が手術療法により必ずしも完治しうるとはかぎらないこと,プロラクチノーマ婦人は不妊を主訴とすることが多いこと,またプロモクリプチンにプロラクチノーマを縮小させる作用があることなどから,腫瘍の大きさや患者の主訴により手術療法とブロモクリプチン療法をそれぞれ使い分けるようになってきた.しかしどちらを優先するのかといった治療方針に関しては,施設,並びに脳外科医や産婦人科医によっても若干異なり,一定の見解が得られていないのが現状である.そこで本稿では産婦人科医の立場からプロラクチノーマの治療方針に関しての考えを示したい.
現在,プロラクチノーマの治療法としては,手術療法としての経蝶形骨洞手術(Hardy手術)と薬物療法としてのブロモクリプチン療法が広く用いられている.しかし,本疾患が手術療法により必ずしも完治しうるとはかぎらないこと,プロラクチノーマ婦人は不妊を主訴とすることが多いこと,またプロモクリプチンにプロラクチノーマを縮小させる作用があることなどから,腫瘍の大きさや患者の主訴により手術療法とブロモクリプチン療法をそれぞれ使い分けるようになってきた.しかしどちらを優先するのかといった治療方針に関しては,施設,並びに脳外科医や産婦人科医によっても若干異なり,一定の見解が得られていないのが現状である.そこで本稿では産婦人科医の立場からプロラクチノーマの治療方針に関しての考えを示したい.
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