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今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい 免疫性不妊
2.免疫療法の前にHLA適合検査は必要か?
著者: 萩原政夫12 辻公美1
所属機関: 1東海大学医学部移植免疫学 2東海大学医学部細胞移植医療センター移植免疫
ページ範囲:P.1440 - P.1442
文献購入ページに移動HLAは,約200種類近くの血清学レベルのタイプに分けられる.最近では,DNAタイピング法によってさらに多数のサブタイプに分けられる.1981年にTaylor1)は,原因不明の習慣性流産夫婦間で,HLA適合性が高いことを報告したが,それ以来今日まで,HLAと妊娠現象,とくに原発性不妊症,習慣性流産に関しては,さまざまな議論が行われてきた.いわゆる夫婦のHLA-sharing(共有性)が,妊娠の成立や維持に関与するとの報告1-3)は,初期の頃において目立っていたが,最近ではむしろ関与がないとの報告4-6)が相次いで主流となってきている.筆者らの東海大学においても,過去数年間にわたって,不妊症,習慣性流産夫婦のHLAタイピングを行い,出産既往のある夫婦をコントロールとした検討を行ってきた.
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