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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻11号

1996年11月発行

今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい

免疫性不妊

10.抗精子抗体陽性例の治療法は?

著者: 柴原浩章1

所属機関: 1兵庫医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.1464 - P.1467

文献概要

 「抗精子抗体の検査はどうするか?」(1454ページ参照)で述べたように,抗精子抗体には多様性があるので,不妊症の有無にかかわらず,既婚女性のなかには抗精子抗体を保有している場合が少なくない.このなかで不妊症との関連性が強くて治療を要するのは,抗体が生物活性を示す場合,すなわち精子の運動能力や受精機能を障害する場合と考えてよい.
 したがって抗精子抗体の測定結果を検討する際,どの検出方法による結果であるのかが重要で,例えば精子への単なる結合だけを捉え,生物活性まで反映しない抗精子抗体をスクリーニングする方法(1454ページの表1を参照)で陽性と判定されているのであれば,引き続き精子不動化試験などを行う必要性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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