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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻11号

1996年11月発行

今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい

体外受精

8.外来体外受精のピットフォールは?

著者: 井上正人1

所属機関: 1山王病院リプロダクションセンター

ページ範囲:P.1494 - P.1495

文献概要

 経腟超音波採卵法の開発により,入院を必要とする腹腔鏡下採卵はもはや過去のものになった.またGnRHアナローグを加味した卵巣刺激法により,卵胞発育のモニタリングも大幅に簡素化された.premature LH surgeの心配はなくなり,入院して経時的にLHを測定する必要もなくなった.HMGの注射開始日を調節することにより,休日を避けて採卵することも,採卵日をあらかじめ設定することも十分可能である.体外受精は名実ともに外来レベルでの診療になったといえよう1)
 しかし,外来体外受精にも問題がないわけではない.症例によっては卵巣の位置が悪く,肝心の経腟採卵ができない場合がある.また安全性の面でも,血管損傷による出血,腸管損傷,感染などの合併症をつねに念頭に置き,その予防に細心の注意を払わなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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