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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻12号

1996年12月発行

文献概要

Current Praetice

骨盤位の外回転術

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.1597 - P.1598

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 米国では帝切の約15%が骨盤位によるものである.しかし,最近とみに多く行われるようになった外回転術(external cephalic version, ECV)の採用は骨盤位による帝切率を低下させている.
 Zhangらは,最近ECVに関するreviewを行い,その成功率は48〜77%ほどの範囲内にあり,平均65%であると発表している1).一度ECVが成功すれば,ほとんど100%が分娩開始まで頭位を保ち,もとの骨盤位に戻ることはまれである.しかし,ひとたび頭位になったからといって,そのまま全例が経腟分娩できるわけではない.頭位となってからfetal distressや児頭骨盤不均衡(cephalopelvic disproportion, CPD)で結局は帝切となるものは37%である,なお,ECVが不成功な場合の帝切率は83%であった,とZhangらは報告している1).ECVの成功率を低下させる条件を挙げると,以下のごとくである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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