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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻2号

1996年02月発行

雑誌目次

今月の臨床 妊婦の糖尿病マネジメント 疫学・定義

1.妊婦糖尿病は増えているか

著者: 堀大蔵 ,   濱田悌二 ,   蔵本昭孝

ページ範囲:P.128 - P.131

 現代成人病の1つである糖尿病の歴史は古く,インスリン導入前の糖尿病女性では,妊娠は高い不妊,流産率に加え,たとえ妊娠したとしてもケトアシドーシスによる高い母体死亡,周産期死亡率のため妊娠そのものが例外として考えられていた1).しかし,インスリンの導入は,こういった糖尿病女性にとって,暗黒の時代に妊娠出産の喜びの光を与えるものとなった.妊婦の糖尿病の管理について,明確に概念化されたのは1979年,N.Freinkel2)らによって提唱されてからであり,その歴史は比較的新しいといえる.糖代謝異常の妊婦に対する悪影響の期間も,器官形成胎芽期から巨大児に代表される新生児期まで幅広いことが知られるようになって,血糖コントロールの重要性は内科医,産科医,小児科医に十分認識されるに至り,今日,ようやく糖尿病患者も妊娠できることが一般的となってきた.
 近年,欧米化した食生活環境下でわが国でも糖尿病の増加が伝えられているが,妊婦の糖尿病は本当に増えているか,今後増えるかどうか検証してみたい.

2.定義と分類はどう変わったか

著者: 豊田長康

ページ範囲:P.132 - P.134

 妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:GDM)は,周産期母児管理上重要な病態であり,古くから関心が持たれてきたが,その定義あるいは診断基準については今日でも議論が絶えず,未だに国際的な統一がなされていない.また,わが国と国際組織における定義が異なっていたことから,その理解に混乱を招いてきたと思われる.以上のような状況を考慮して,今回(1995年),日本産科婦人科学会(以下,日産婦)周産期委員会,妊婦耐糖能異常の診断と管理に関する検討小委員会(小委員長,濱田悌二氏)は,従来の日産婦のGDMの定義を国際的な定義に準じた新しい定義に変更した.
 本稿では,GDMの定義や診断基準に関する国際的な考え方をあらためて紹介するとともに,とくに日産婦の新しい定義と従来の定義の相違を中心に解説する.

3.妊娠中の管理と児の長期予後

著者: 四倉まり子 ,   山口規容子

ページ範囲:P.135 - P.137

 近年の糖尿病の治療,管理の進歩により,糖尿病合併妊娠の頻度は増加してきている.糖尿病母体出生児(infant of diabetic mother:IDM)には,奇形をはじめ,早期産児,子宮内発育遅延児,不当軽量児,不当重量児,新生児仮死,呼吸障害,低血糖,低カルシウム血症などさまざまな合併症が発生しやすいということは以前より知られているが,このうちの特徴的な新生児期合併症は,妊娠前,妊娠中の母体管理の向上ならびに新生児医療の進歩に伴い,その重症度や罹患率は軽減し,周産期死亡率も激減してきた1)
 しかし一方で,これまで血管障害,腎障害などを合併して妊娠が不可能であった女性にも妊娠が可能となり,その結果,妊娠中毒症,子宮内発育遅延をはじめとした母体適応および児の適応による妊娠の中断から,未熟児や不当軽量児が出生し,児の神経学的後障害などの新たな問題が発生してきている.

スクリーニングと診断

1.妊娠糖尿病スクリーニング法の選択と評価

著者: 北村真人 ,   三宅良明 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.138 - P.141

 妊娠糖尿病(GDM)スクリーニングの目的は,周産期母児合併症の予防と母体の将来における糖尿病の発症予知にあるが,GDMの定義についてはいまだ混頓としており,スクリーニング法についても各施設ごとにそれぞれ異なったスクリーニングが行われているのが現状である.

2.糖尿病管理目標の設定と運用

著者: 原田直哉 ,   森川肇

ページ範囲:P.142 - P.146

 妊娠初期の血糖のコントロールが不良であると胎児の先天奇形が高率に発生するし,また初期から中期にかけての血糖値が持続的に高値であると巨大児,子宮内胎児死亡,周産期合併症などの頻度が高い.一方,糖尿病を合併した母体では糖尿病性網膜症,妊娠中毒症,肩甲難産などが多い.したがって,妊娠時の糖尿病管理の上で最も重要なことは,妊娠が成立する前に血糖レベルをコントロールしておくことであり,もしコントロール不良であるとか糖尿病の合併に気づかれていない場合には,妊婦健診で初診した際にできるだけ早くに診断し,十分な管理を開始しなければならない.
 ところで,妊娠時には胎児の存在や同化・異化ホルモンの分泌動態の変化などにより,母体の糖脂質代謝は大きく変わるので,それらを念頭にいれて糖尿病の診断とその病態を把握しなければならず,とくに妊娠経過に伴う糖代謝動態の変化を正確に判断することは難しい.

妊婦糖尿病のコントロール

1.食事療法と運動療法

著者: 長嶋たまき ,   大森安恵

ページ範囲:P.148 - P.149

 糖尿病合併妊娠において,先天奇形,巨大児,新生児合併症,妊娠中毒症,羊水過多等のリスクが高いことが問題となるが,これらを防止,減少させるために重要なことは血糖コントロールを正常化することである.受胎前より正常血糖を保ち,合併症を進行させることなく健常児を分娩することが目標であるが,これを達成するための治療の基本は,食事療法インスリン療法,運動療法である.本稿は食事療法と運動療法について述べる.

2.インスリン療法

著者: 河盛隆造

ページ範囲:P.150 - P.154

 IDDM(インスリン依存型糖尿病)が妊娠を希望する際,さらに妊娠時にはその早期より,健常人と同程度の血糖管理を維持することが必須である.NIDDM(インスリン非依存型糖尿病)においても同様の管理が要求される.一方,妊娠中に糖尿病を発症した際にも,必要となれば積極的にインスリン療法を導入しなければならない.常温で安定であるインスリン製剤の開発,その製剤を応用するインスリンペンの登場は,インスリン療法,とくにインスリン頻回投与療法を簡便なものとした.その結果,インスリン投与法,投与量といったソフトウェアについては,従来とはかなり変わった新しい戦略が,真剣に考察され,実践されるべき時期にきていると考えられよう.

妊婦・胎児への影響

1.妊娠中毒症

著者: 日高敦夫

ページ範囲:P.156 - P.159

 糖尿病(DM)合併妊娠は,妊娠中毒症高血圧型(PIH)や,高血圧と蛋白尿(preeclampsia)の発症素因として認められている.近年DM管理の向上により,母児予後の改善がみられてはいるが,血管病変をもつDMでは妊娠中毒症の合併も多く,依然としてリスクの高い疾患である.ところで,このようにDMが妊娠中毒症を併発しやすいという機序は明らかではないが,ここではDMと妊娠中毒症発症に関する臨床的検討,並びに中毒症がDMに及ぼす影響,さらには両疾患の関連性などについて考察を加えてみる.

2.胎児奇形

著者: 岩崎克彦

ページ範囲:P.160 - P.161

 糖尿病合併妊婦からの先天異常の出産は,その程度の差こそあれ約5%であるが,対照群と比べ,数倍の高率である.古くは,その部族の半数近くが糖尿病となる,アメリカ,アリゾナのピマインディアンの調査にみられるごとく,25歳以前に発症した母親からは,38%の高率で奇形が生まれるといった,驚くべき報告もある(Comess LJら,1969).また,糖尿病合併妊娠に特異的とされた奇形として,caudal regression(またはdysplasia)syndromeが指摘された時代もあった(Pender—sen J 1967, Kucera J 1971など.現在は,糖尿病の催奇形性は,臓器特異性はないとされている).今日の進んだ糖尿病管理のもとでも,先天異常の発生はけっして低下していない.本稿では,その実情を予防に関してまとめてみたい.

3.羊水過多

著者: 樋口誠一

ページ範囲:P.162 - P.164

羊水過多と糖尿病
 1.羊水過多の定義
 羊水過多症の定義は日本産婦人科学会では妊娠週数に関係なく羊水量が800mlを越える場合としている.超音波断層法による診断では最大羊水ポケット(maximum-vertical-pocket)がを8cmをこえる場合,amniotic fluid index(AFI)が25以上あるいはAFIが妊娠週数に相当する平均値+2標準偏差をこえる場合が一般に使用されている.

4.肩甲難産と巨大児

著者: 高木耕一郎 ,   石田油香

ページ範囲:P.166 - P.168

 肩甲難産とは,児頭が娩出された後に肩甲の娩出が困難となる状態をいう.本症では産道による圧迫により臍帯からの血流が得られないだけでなく,産道内に児の胸郭が圧縮された状態にあるために肺呼吸もできず,娩出に時間がかかればかかるほど児の低酸素症が進行する重篤な疾患である.肩甲難産は発生頻度は高くないが,いったん発生すると周産期死亡や新生児合併症が頻発する産科救急疾患である.肩甲難産は巨大児に多く,とくに糖代謝異常の合併により増加するといわれている,巨大児分娩では児頭骨盤不均衡(CPD)のみならず,肩甲難産などの分娩外傷を伴うことより,その分娩様式の決定に苦慮することが多い.

重症合併症からみた妊娠の許可条件と継続の可否

1.網膜症

著者: 桂弘

ページ範囲:P.170 - P.171

 近年,糖尿病網膜症を有する妊婦に遭遇する機会が増加しつつある.そのなかには,網膜症が妊娠中に進行する症例がしばしば認められ,妊娠の継続により失明の危険が高まると考えられる場合もある.本稿では,妊娠による糖尿病網膜症の悪化率とともに,糖尿病患者の妊娠許可条件,妊娠中の眼科的管理や妊娠継続の可否について述べる.

2.腎症

著者: 常喜信彦 ,   深川雅史

ページ範囲:P.172 - P.175

糖尿病性腎症とは
 糖尿病性腎症は既知のごとく,糖尿病性の細小血管症が原因で起こる3大合併症の1つである.一般的には糖尿病が発症してから蛋白尿が出現し,腎機能が低下するに至るまで15〜20年の経過を要するといわれている.しかし近年,蛋白尿が出現する以前に微量アルブミン尿が存在することが明らかとなり,この時期より機能的には腎症とする考え方が主流となっている.

3.糖尿病性神経障害と壊疽

著者: 角誠二郎

ページ範囲:P.176 - P.178

 近年,高齢出産例の増加および糖尿病患者の若年発症例の増加に伴い,糖尿病患者が妊娠時にすでに10年以上の糖尿病罹病歴を有し細小血管合併症が出現していることも珍しくない.
 糖尿病の合併症の一つに神経障害があるが,進行した神経障害を有する妊婦はまれであり,網膜症や腎症と異なり妊娠継続の障害となることはほとんどない1).本稿では糖尿病性神経障害について概説し,妊婦における神経障害の管理について述べたい.

4.ケトアシドーシス

著者: 前川聡 ,   柏木厚典

ページ範囲:P.180 - P.181

 糖尿病性ケトアシドーシス(diabetic ketoaci—dosis:DKA)は,高血糖,代謝性アシドーシス,血中ケトン体の著明な上昇を特徴とするインスリン欠乏による代謝不全の究極の病態であり,早急なインスリン治療および十分な輸液管理が必要である.妊婦は以下に述べるようにその代謝の特殊性からDKAを起こしやすい状態であり,とくに糖尿病妊娠の場合には注意深い経過観察や注意が必要である.

IDMと新生児適応不全

1.けいれん

著者: 常石秀市 ,   中村肇

ページ範囲:P.182 - P.184

 糖尿病母体から出生した新生児(infant of dia—betic mother, IDM)は,生後さまざまな胎外適応不全を呈する頻度が高く,周産期管理が重要である.近年糖尿病母体の産科管理が向上し,IDMの合併症が減少したと言われている.
 神戸大学周産母子センター設立後の11年間に出生した68例のIDMを前後期に分けて比較検討したところ(表),不当重量児,呼吸窮迫症候群,低血糖症,低カルシウム血症,頭蓋内出血などの発生頻度は減少傾向であるが,不当軽量児(SFD),新生児仮死,多血症,高ビリルビン血症,先天奇形は改善されてはいない.これらの原因としては,妊娠糖尿病母体からの児が高率を占めており,その早期診断管理が望まれるところである.

2.呼吸障害

著者: 川本豊

ページ範囲:P.186 - P.187

 インスリン治療以来,糖尿病合併妊娠の予後は著しく改善したが,依然として周産期管理の不十分な糖尿病妊婦より出生した児(以下,IDM)に,先天奇形,子宮内発育遅延や巨大児,呼吸窮迫症候群,多血症などを中心とした呼吸障害などの合併症を認め,新生児管理を要している.最近,母体の糖尿病は児の周産期に限った罹病以外に,将来のIQの面でも児に永続する不利益をもたらす可能性が報告され,重要な問題と考えられる.今回,IDMの合併症として認められる呼吸障害の病態について文献的に概説する.

分娩後の管理・フォローアップ

1.乳汁分泌異常

著者: 井川洋 ,   青野敏博

ページ範囲:P.188 - P.189

臨床成績
 産褥の乳汁分泌の開始とその確立には,複雑な内分泌機構の巧妙なバランスが要求される.乳汁分泌に関与するいくつかのホルモンのうち一つでも分泌動態に異常が起こると,乳汁分泌不全が招来される.インスリンは妊娠中の乳腺細胞の分化および増殖に不可欠のホルモンであるが,最近,インスリンの相対的,あるいは絶対的不足の状態である糖尿病が妊娠に合併したとき,乳汁分泌に異常が起こることが明らかになってきた.
 図1は徳島大学附属病院で過去5年間に分娩した妊婦のうち,糖尿病と診断された20名と無作為に選んだコントロール20名の産褥5日間の乳汁分泌量の推移を比較したものであるが,糖尿病を合併した妊婦は産褥早期より乳汁分泌量の増加が不十分な傾向にあった.さらに産後1か月健診時の調査で母乳栄養の確立度も低い傾向にあった1)

2.真性糖尿病

著者: 穴沢園子 ,   松岡健平

ページ範囲:P.190 - P.192

 糖尿病の妊婦という時,妊娠前から糖尿病がある「妊娠前糖尿病(pregestational diabetes)」妊婦と妊娠してから糖代謝異常が明らかになった「妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus,GDM)」妊婦とがある.両者の妊娠中の管理は血糖の可能な限りの正常化ということで共通しているが,GDMの病態は多様で出産後は病態に応じたフォローアップをしていかなければならない.そこで本稿では出産後の糖尿病の管理を妊娠前糖尿病とGDMに分けて解説する.

連載 シリーズ 胎芽の発育と形態形成・2

胚盤の分化と神経管の形成

著者: 塩田浩平 ,   上部千賀子

ページ範囲:P.125 - P.127

 第3週後半から第4週にかけて胚盤embryonicdiscの分化が進む.胚盤は,はじめ外胚板(外胚葉ectoderm)と内胚板(内胚葉endoderm)の2層から成っているが,受精後15日頃,胚盤の尾方正中部に原始線条primitive streakが現われ,その正中線上の凹みである原始溝primitive grooveから深部へ落ち込んだ細胞は,外胚葉と内胚葉の間で,第三の胚葉である胚内中胚葉intraembryonic mesodermに分化する.
 原始線条の頭方端はわずかに肥厚して,原始結節primitive node(ヘンゼン結節Hen—sen�s node)を作る.原始結節基部の凹み(原始窩primitive pit)からは,やはり外胚葉と内胚葉の間で,頭方へ向かって細胞が索状に伸びていく.これを脊索突起notochordalprocessとよぶ.原始線条から生じた中胚葉細胞は,増殖しながら外胚葉と内胚葉の間を頭方へ向かって拡がり,ここに3層性の胚盤ができる.脊索突起の両側の沿軸中胚葉parax—ial mesodermが分節状に凝集して体節somiteを形成する.

Estrogen Series・2

ホルモン補充療法と乳癌

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.194 - P.195

 今回も前回に引き続いてホルモン補充療法と乳癌の関連を追及したpopulation-based case-con—trol studyをご紹介したい.
 著者らは,ワシントン州のCancer SurveillanceSystemに登録されている1988年1月より1990年6月に至るまでの一定の地域に住む女性で,年齢が50〜64歳でin situおよびinvasiveの乳癌例(case)の全例を調べてみた,患者数は660人で,そのうち面接により詳細な情報が得られたものは537人であった(in situ 87人,invasive 450人).

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

胎胞膨降例に対する頸管縫縮術—塚原鉗子を用いた胎胞環納法

著者: 安藤昭彦 ,   長竹弘子

ページ範囲:P.196 - P.196

 妊娠中期子宮頸管無力症のうちでも,胎胞がすでに膨隆した例に対する治療にはなかなか苦慮することがある.保存的治療としてウリナスタチンなどの薬剤の効果が検討されてはいるがいまだ一般的ではなく,今のところ症例によっては積極的に頸管縫縮術を行うのが最も有効な治療法と考えている.
 この治療法を成功させる鍵は術前術後の管理であることは論を待たないが,縫縮術そのものが成功するかどうかは膨隆した胎胞をいかに環納し,退縮した頸管を形成させるかにかかっている.

卵巣腫瘍摘出術における反型モスキート止血鉗子と反型メッツェンバウム剪刀の応用

著者: 長谷川壽彦

ページ範囲:P.197 - P.197

 卵巣腫瘍の手術は,腫瘍の性質,すなわち腫瘍が悪性なのか良性なのかで手術術式が異なる.とくに悪性腫瘍では,腫瘍の転移予防から腫瘍内容を腹腔内に漏らさない手術を行わなければならない.近年画像診断のための医療機器に格段の進歩がみられ,手術前に卵巣腫瘍の良性悪性鑑別診断を超音波断層法,CT, MRIなどの画像診断でかなりの程度まで正確に行えるようになった.さらに各種腫瘍マーカーを組み合わせることでその診断精度の向上をみている.診断精度向上にともない,卵巣機能温存の目的からも,術前に良性と診断される症例の手術は卵巣実質を残す腫瘍摘出術を選択する例が多くなっている.実際の手術に当たっては,たとえ腫瘍が良性の確率が高くても,悪性に関して万が一の用心と術野汚染を防ぐために腫瘍壁を破損してはならない.
 卵巣腫瘍摘出術は,腫瘍壁から被膜化した卵巣実質の剥離作業で,その際最初に行う卵巣実質と腫瘍壁の輪状剥離が最も工夫を要する.すなわち腫瘍壁を破損するような大きな力が働かないようにする工夫といえる.通常婦人科手術で用いているコッヘルやペアン止血鉗子とクーパー剪刀は大きな力が働き微細な操作には適さないが,反型モスキート止血鉗子(モスキート)と反型メッツェンバウム剪刀(メッツェンバウム)はその操作を行うのに適している.

原著

慢性腎不全症例に認められた婦人科悪性腫瘍の検討

著者: 横須賀薫 ,   滝沢憲 ,   井口登美子 ,   武田佳彦 ,   尊田和徳 ,   高橋公太 ,   東間紘

ページ範囲:P.201 - P.203

 慢性腎不全例に対する腎移植は,感染などの合併症による死亡が減少している現在,長期生着例における合併症として悪性腫瘍の発生が重大な問題となってきている,そこで今回われわれは,東京女子医科大学泌尿器科でフォローアップされ,同産婦人科において診断された悪性腫瘍例について,retrospectiveに検討したので報告する.
 腎移植例はむろんのこと,透析例においても,悪性腫瘍発症の割合は高く,これらの多くは早期癌・高分化癌であった.また,婦人科領域における近年の子宮体癌増加傾向と同じく子宮体癌が多く認められた.腎不全例にみられる不正性器出血に対し,安易に抗凝固剤使用のためと考えず,つねに悪性腫瘍の存在を意識した検査,フォローアップが必要と考えられた.

月経血のFDP-Dダイマーおよびミオグロビン濃度

著者: 宮石智 ,   北尾孝司 ,   石津日出雄 ,   水谷靖司 ,   松本貴 ,   工藤尚文

ページ範囲:P.205 - P.206

 月経血のFDP-Dダイマー並びにミオグロビン濃度を測定した.FDP-Dダイマー濃度は 1.O2 X1O5±4.47×104ng/ml(102±44.7μg/ml, mean±SD)で,末梢血中濃度の2,000倍以上の濃度であった.またFDP-Dダイマー濃度は凝血塊の有無による差はなかった.ミオグロビン濃度は66.3±30.7ng/ml(mean±SD)で,末梢血中濃度と同程度とみなされた.

婦人科急性腹症における腹腔鏡の有用性と問題点

著者: 武内享介 ,   藤田一郎 ,   中嶌和彦 ,   北垣壮之助 ,   古結一郎

ページ範囲:P.207 - P.210

 婦人科緊急手術の中での腹腔鏡手術の有用性および問題点を検討する目的で,子宮外妊娠と卵巣出血に着目し,その腹腔鏡手術の年次推移と周辺因子を分析した.
 緊急手術に占める腹腔鏡手術の比率は増加する傾向にあったが,卵巣出血に比して子宮外妊娠ではやや低率にとどまった.腹腔内出血量は子宮外妊娠で卵巣出血よりも,また開腹術で腹腔鏡よりも高値であった.入院から手術までに要した時間は開腹術施行例で腹腔鏡施行例より短い傾向にあった.手術時間帯では開腹術では均等に分布したが,腹腔鏡ではほぼ日勤帯に集中し,深夜帯では皆無であった.子宮外妊娠,卵巣出血の緊急手術における腹腔鏡の重要性は妊孕性の温存,生体への侵襲の低減という観点から,ますます増大すると思われる.一方で,その適応は一般的に知られているような既往腹部疾患の有無,種類の他に腹腔内出血量や疼痛の強度などの重症度や搬送時間帯にも規定されており,的確な診断,出血量の把握が必要であるとともに,人員や機器などの周辺整備が,今後必要であると考えられた.

臨床経験

LEEPによる子宮頸部異形成上皮の外来治療成績

著者: 細野幸多 ,   館山裕子 ,   林明澄 ,   伊藤博之 ,   神津弘 ,   植草利公 ,   斉木茂

ページ範囲:P.211 - P.214

 目的:ループ式電気外科切除術(LEEP)による子宮頸部異形成上皮および上皮内癌の早期外来治療の評価.方法:対象は全例が細胞診PAP IIIaで,生検にて異形成上皮を示した20例.成績:①初回切除組織診断;軽度異形成4例,中等度異形成8例,高度異形成5例,上皮内癌2例,異形成なし1例.②切除組織の断端陽性例2例,断端偽陽性例2例.③初回術後3か月の細胞診;II以下になった症例15例(75%),IIIaの症例5例(25%).④初回切除後の処置;LEEP再施行例2例,再々施行例1例,従来の子宮頸部円錐切除術2例.⑤LEEP施行例の最終的な細胞診の結果(18例);II以下16例(88.9%),IIIa2例(11.1%).⑥初回切除断端陽性・偽陽性例の3か月後の細胞診(4例);II以下2例,IIIa2例(再LEEP例1例,従来の子宮頸部円錐切除1例).⑦生検病理組織診断とLEEP組織診断と一致した症例II例(55%),一致しなかった症例9例(45%).結論:LEEP後の異形成再発率は低い.

症例

モヤモヤ病合併妊娠の1例

著者: 三宅敏一 ,   平野浩紀 ,   出口圭三 ,   渡辺博史 ,   幡洋 ,   岡部泰樹 ,   野村靖宏 ,   南邦弘 ,   金上宣夫 ,   山本哲三 ,   若松章夫 ,   秋原実 ,   小笠原俊一

ページ範囲:P.215 - P.218

 モヤモヤ病は日本人女性に多発する原因不明の脳血管閉塞症である.今回我々は,本疾患を合併した妊婦で脳卒中を発症せずに帝切にて生児を得た1例を経験した.患者は25歳の初妊婦で7歳時,意識障害,痙攣発作を認め,モヤモヤ病と診断され投薬を受けた.15歳時にも痙攣発作をみたがそれ以降は無症状であった.
 今回,妊娠15週にて当科へ転科となり,妊娠29週時のMRI, MR angioで古い梗塞,およびモヤモヤ血管を認めたが新鮮な出血巣はみられなかった.妊娠33週,妊娠中毒症にて入院管理とし,妊娠38週,帝切にて無事分娩を行った.分娩方法を帝切としたのは経腟分娩時の過呼吸による脳血管攣縮や,血圧上昇による脳出血を回避するためであった.麻酔は意識を残し,神経学的所見をモニターでき,また術後疼痛対策のため腰椎麻酔と硬膜外麻酔の併用とした.

CarboplatinとEtoposide併用により病巣の縮小が得られた卵巣癌小脳転移の1例

著者: 高田眞一 ,   田北晴子 ,   井上純 ,   田村彰浩 ,   森宏之

ページ範囲:P.219 - P.222

 卵巣癌の化学療法の進歩は予後の改善をもたらし,これまでまれであった中枢神経への転移の報告が散見され,治療法の確立が早急に望まれている.われわれは,小脳転移をきたした卵巣癌に対して化学療法を行い,腫瘍縮小と症状の改善を得た1例を経験した.患者は,71歳.試験開腹で,卵巣癌IIIC期(漿液性乳頭状腺癌)と判明し,化学療法(CPA, Epi-ADM, CDDP)5クール施行後に縮小手術を行った.1年経過後,めまい,頭重感,食欲不振,歩行障害が出現した.腹腔内に再発なく,頭部MRIで左小脳に直径約3cm余の転移巣を認めた.Carboplatin(以下,CBDCA)とetoposide(以下,Et)併用全身投与を行い,薬剤投与後1週間で自覚症状が改善し,歩行可能になった.3クール後の縮小率は90%で,partial response (PR)の効果判定を得た.卵巣癌脳転移に対してCBDCAとEt併用の有効性が示唆された.

腹部CTが診断に有用であった後腹膜腔ヘルニアによるイレウス

著者: 森田哲夫 ,   高田眞一 ,   森宏之

ページ範囲:P.223 - P.226

 卵巣癌手術後にイレウスを併発し,管理,診断に苦慮した症例を考察を加え報告する.患者は45歳,1経妊1経産.腹腔内に充満する巨大卵巣腫瘍(漿液性乳頭状嚢胞腺癌)のため開腹手術(単純子宮全摘,両側付属器切除,骨盤・大動脈リンパ節郭清,大網切除)を施行し,同時に腹腔内にCBDCA600mgを散布した.手術後20日目に化学療法を施行した.化学療法後7日目に上腹部痛と嘔吐を訴え始め,腹部X線写真で鏡面形成と拡張する小腸像を認めた.腸蠕動が低下していたため,麻痺性イレウスと考え,保存的に対処したが症状は著明には改善しなかった.たまたま,急性膵炎が併発し,それによる麻痺性イレウスも原因の1つと考え保存的に経過を観察した.膵炎は軽快したが麻痺性イレウスは改善せず,腹部CTより機械的イレウスの存在が疑われ,保存的治療をあきらめ,発症から54日目に開腹術を施行した.腹腔内には癒着はなかったが,後腹膜腔へ小腸が40cm迷入しており,これがイレウスの原因であった.難治性の術後イレウスにおいてこのような病態も考慮にいれておく必要があると思われた.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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