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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻2号

1996年02月発行

今月の臨床 妊婦の糖尿病マネジメント

疫学・定義

3.妊娠中の管理と児の長期予後

著者: 四倉まり子1 山口規容子1

所属機関: 1愛育病院小児科

ページ範囲:P.135 - P.137

文献概要

 近年の糖尿病の治療,管理の進歩により,糖尿病合併妊娠の頻度は増加してきている.糖尿病母体出生児(infant of diabetic mother:IDM)には,奇形をはじめ,早期産児,子宮内発育遅延児,不当軽量児,不当重量児,新生児仮死,呼吸障害,低血糖,低カルシウム血症などさまざまな合併症が発生しやすいということは以前より知られているが,このうちの特徴的な新生児期合併症は,妊娠前,妊娠中の母体管理の向上ならびに新生児医療の進歩に伴い,その重症度や罹患率は軽減し,周産期死亡率も激減してきた1)
 しかし一方で,これまで血管障害,腎障害などを合併して妊娠が不可能であった女性にも妊娠が可能となり,その結果,妊娠中毒症,子宮内発育遅延をはじめとした母体適応および児の適応による妊娠の中断から,未熟児や不当軽量児が出生し,児の神経学的後障害などの新たな問題が発生してきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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