文献詳細
今月の臨床 産婦人科とウイルス感染
分娩と授乳
文献概要
HTLV-I(ATLV)は,ヒトT細胞リンパ腫・白血病の原因となるウイルスであることが報告されて以来,その感染経路ならびに感染防止策について精力的に検討が行われてきた.その結果,感染経路については,疫学調査とともに感染者を中心とする家族内感染の実態調査をもとに,このHTLV-I感染者には地域的偏在性があり,また加齢とともに感染者が増大している実態が判明した.
一方,家族内感染者の検索から,このウイルスは,きわめて濃厚な接触を持つ個体間においてのみ感染が成立し,夫婦間においては夫から妻への一方向性感染を認めるとともにHTLV-Iに感染している母親から子どもへの感染の存在も証明された.したがって,このような感染系を持つHTLV-Iは,単なる母児感染ウイルスとしてではなく,STD(Sexually transmitted disease)としての側面をも有していることも事実である.
一方,家族内感染者の検索から,このウイルスは,きわめて濃厚な接触を持つ個体間においてのみ感染が成立し,夫婦間においては夫から妻への一方向性感染を認めるとともにHTLV-Iに感染している母親から子どもへの感染の存在も証明された.したがって,このような感染系を持つHTLV-Iは,単なる母児感染ウイルスとしてではなく,STD(Sexually transmitted disease)としての側面をも有していることも事実である.
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