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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻4号

1996年04月発行

今月の臨床 産婦人科エコー診断—撮り方,読み方のこつとポイント

トピックス

1.胎児心房圧と胎児心拍数との関連

著者: 谷頭幸1 樋口誠一1 松浦亨2

所属機関: 1ひぐちウィメンズクリニック 2秋田組合総合病院産婦人科

ページ範囲:P.574 - P.578

文献概要

●はじめに
 胎児の心拍数の制御機構は複雑であり,また胎児の発育とともに変化するためいまだ不明な点が多いが,心拍数に影響を及ぼす因子としては表のようなものが挙げられる1).これらの胎児心拍数制御機構のうち,上位中枢の働きや内分泌ホルモンなどの変化をヒト胎児において非侵襲的にとらえることは難しいが,心臓自身の運動や血流の変化は超音波カラードップラー法およびパルスドップラー法を用いると観察することができる.すなわち下大静脈血流波形や心室への流入波形を記録し,計測することによってヒト胎児において非侵襲的に心臓の運動機構を知ることが容易である.
 われわれは,胎児期の心臓の運動は中枢神経系などの発達する以前の妊娠初期から観察されるものであるから心臓筋自身の運動や心臓の原始反射のようなものが存在するのではないかという考えから,これまで心臓の収縮および伸展と胎児心拍数との関連を検討してきた2-4)ので以下にその方法と結果の概要を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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