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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻5号

1996年05月発行

今月の臨床 習慣流産をとめる

病因をめぐるControversy

1.安静療法は有効か

著者: 中井祐一郎1 今中基晴1 荻田幸雄1

所属機関: 1大阪市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.674 - P.676

文献概要

 習慣流産とは,自然流産を3回以上繰り返したものと明確に定義されているが,その原因・病態は千差万別であり,その診断はいわば症候群としてのものに過ぎないと考えられる.したがって,その治療としての安静療法の意義を,一義的に評価をするのは不可能であり,多岐にわたる原因の個々について,安静療法の意義を検討する必要がある.さらに,切迫流産に対する安静療法については,多くの医師がその意義について認めているにもかかわらず1),詳細な検討は見当たらないようである.このように,安静療法の意義については常識でありながら,その臨床的意義については曖昧な点を残しているのが現状といえる.そこで,本稿では,習慣流産の主たる原因のそれぞれにおける安静の意義についてあらためて考察を加えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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