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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

今月の臨床 習慣流産をとめる 病因をめぐるControversy

6.子宮内感染の関与とその治療:腟・頸管洗浄の有用性

著者: 松崎昇1 下屋浩一郎1 奥平吉雄1

所属機関: 1大阪大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.696 - P.699

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 日本産婦人科学会用語委員会の習慣流産の定義によれば,「連続3回以上の自然流産の繰り返しのあるもの」となっている.これには原発習慣流産と続発習慣流産が含まれ,前者は自然流産を反復する場合を指し,後者は妊娠22週以降の分娩を経験した後に流産を反復する場合を指している.その原因には表1に示したものが含まれ,表2に示すような検査が行われて原因の確定診断が行われている.
 最近,習慣流産の治療に,抗リン脂質抗体の関与とその治療や,習慣流産患者に対する夫リンパ球免疫療法などが注目を浴び,良好な治療成績が多施設より報告されている.本特集でも他稿でその点に触れられるものと思うが,本稿では最近ではあまり注目を浴びていない子宮内感染症による習慣流産とそれらに対する腟・頸管の洗浄の有用性を含めた最近の治療指針を記してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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