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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻5号

1996年05月発行

連載 産婦人科クリニカルテクニック

ワンポイントレッスン—私のノウハウ

皮下埋め込み型Reservoir(リザーバー)使用時における合併症防止法

著者: 森塚威次郎1

所属機関: 1国立仙台病院

ページ範囲:P.711 - P.711

文献概要

 近年,腹腔内悪性病変の治療のために,腹腔用皮下埋め込み型Reservoir(リザーバー)を皮下組織内に設置固定し,これに接続する腹腔内留置カテーテル(チューブ)より制癌剤を必要に応じて繰り返し投与することにより治療成績の向上が図られている.とくに進行卵巣癌の治療において化学療法(化療)施行時に本法の果たす役割は重要であり,長期間にわたり腹腔内病変が局在,あるいは残存しやすいという卵巣癌特有の病態から腹腔内投与法(ip)が有力な投与ルートとして注目され,多数の報告がなされている.従来は報告のほとんどがシスプラチン(CDDP)とカルボプラチンCBDCAをともに静脈内投与法(iv)で投与し,また投与量は体表面積での計算となっていた.しかし1989年Calvertの報告以来,化療施行時のCBDCAの投与量は体表面積よりも腎機能を指標とした投与法がより適切であるとされ,すでに本法を採用し治療を開始している施設も多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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