icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

連載 産科外来超音波診断・15

—妊婦外来での超音波スクリーニング—胎児腹部の異常(2):臍滞ヘルニア,腹壁破裂,仙尾部奇形腫

著者: 伊原由幸1 清水卓2

所属機関: 1神戸市立中央市民病院産婦人科 2清水産婦人科

ページ範囲:P.715 - P.721

文献購入ページに移動
はじめに
 胎児の腹壁から外向性に突出するような異常エコーがあれば膀帯ヘルニア,腹壁破裂,仙尾部奇形腫などを考える.突出エコーは,臍帯ヘルニアと腹壁破裂では腹部前方に位置し,その実体は腹部臓器である.奇形腫では腹部下方あるいは後方に位置し,実体は腫瘍そのものである.これらは前回述べた消化管閉鎖1)と同様に(重篤な合併奇形がなければ)第3次センターへ母体搬送され,適切な分娩時期が選択され,出生後迅速に手術が実施されれば救命できる可能性がある.そこで出生前の診断が重要になってくる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?