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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

今月の臨床 妊娠と自己免疫疾患 クリニカルポイント

1.胎児採血は有用か

著者: 川鰭市郎1

所属機関: 1岐阜大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.812 - P.814

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 胎児採血(fetal blood sampling:FBS)は,フランスのDaffosらが1983年に超音波ガイド下に臍帯に直接針を入れて採血を行ったことに始まるとされているが,それ以前にも採血が行われたことがあったようである.ただし,これは胎児鏡を用いたものであり,腹壁から針を刺す方法に比べて危険性の高い方法であった.
 FBSは,従来の母体から間接的に情報を得るのとは異なり,胎児そのものの情報が明らかになるため,何らかの疾患を有する胎児の管理指針の決定や分娩の時期など,さまざまな点での指標となるものである.この画期的な検査法が施行されるようになって以来,得られる胎児の情報量は飛躍的に増え,また詳細になってきた.わが国においても現在では,妊娠20週以前でも胎児採血が行われる場合があるようになってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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