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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻7号

1996年07月発行

今月の臨床 乳房—管理のポイント

乳房異常

4.乳漏症

著者: 植村次雄1 山口肇1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.925 - P.927

文献概要

乳漏症
 プロラクチンは下垂体プロラクチン産生細胞にて産生される分子量23,000のペプチドホルモンである.プロラクチン産生分泌は,視床下部からの放出促進因子や放出抑制因子によって調節されており,前者としてTSH放出ホルモン(thyro—tropin releasing hormone;TRH),vasoactiveintestinal polypeptide(VIP)などがあり,後者としてドパミン,GABAなどがある.乳漏症は正常月経周期を有する正常プロラクチン血症婦人にも認められるが,これにはプロラクチンに対する乳房の感受性の亢進が推測される.乳漏の程度がわずかで障害を伴わなければ特別な処置を必要としないが,月経異常や不妊を伴う場合には高プロラクチン血症の存在が示唆され,精査する必要がある.実際に乳漏症の場合,その49〜77%に高プロラクチン血症が認められることが報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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