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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻7号

1996年07月発行

今月の臨床 乳房—管理のポイント

乳癌

3.乳房疾患の画像診断—画像診断でどこまでわかるか

著者: 関恒明1 蜂屋順一1

所属機関: 1杏林大学医学部放射線科

ページ範囲:P.934 - P.942

文献概要

 乳腺疾患における画像診断の最終目標は乳癌の早期発見であるといっても過言ではない.とくに触知不能乳癌の検出に画像診断の果たす役割は大きい.また,腫瘤を触知できたとしても触診で良・悪性の鑑別を100%行えるわけではなく画像診断の結果に頼ることが多い.乳房の画像診断はMMG,USが主流であるが最近では乳癌に対し94〜100%と高いsensitivityを誇るMRIが早期発見に役だつのではないかと期待されている.
 ところで,近年患者のquality of lifeの向上を目指して全乳房切除術に代わり縮小手術に術後放射線治療を行う乳房温存療法(breast conservingtherapy;BCT)が注目を浴びるようになってきた.しかし,この治療法を選択するには十分な術前の検討が必要であり,術後再発の危険因子とされる乳管内進展,とくにextensive intraductalcomponent(EIC)や多中心性乳癌などの有無を把握していなければならず,BCTの適応,非適応を決定する際にも画像診断は重要な役割を演ずるようになってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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