icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻8号

1996年08月発行

連載 Estrogen Series・7

エストロゲン補充療法(ERT)とアルツハイマー病

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.1082 - P.1083

文献概要

 アルツハイマー病は通常65歳前後から目立つようになり.その頻度は4〜5年ごとに2倍となる.85歳では,その25〜50%にこの疾患がみられる.その男女比は男性1に対して女性1.5〜3となる.その理由の一つは高齢者に女性が多いことであるが,この点を統計的に修正しても,やはり女性のほうが高頻度である1)
 現在のところアルツハイマー病の予防法はなく,一度罹ってしまえば,よい治療法もない.米国FDAで認めている唯一の治療薬はtacrineという名のコリンエステラーゼ抑制剤である.この薬剤は神経伝達に必要なアセチールコリンを脳内に蓄積するはたらきをする.しかしアルツハイマー病に男女差があるということは,そこにエストロゲンの関与する可能性を示唆するものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら