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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科50巻9号

1996年09月発行

雑誌目次

今月の臨床 新生児診療—産科医のためのポイント 分娩室内ケアの再評価

1.出生直後のFirst aid

著者: 中田高公 ,   工藤尚文

ページ範囲:P.1110 - P.1111

呼吸の解発
 出生時に第1呼吸を引き起こす機序についてはまだ必ずしも明らかになっていないが,動脈血酸素分圧の低下,動脈血炭酸ガス分圧の上昇,pHの低下,胎児血中カテコラミンの増加,皮膚への物理的刺激などが重要な要因であるといわれている.
 まず胎児は産道通過時に胸郭を圧迫され,成熟児で40〜50mlのlung fluidが絞り出される.そして,圧迫されていた肺が胸郭の弾性で再びふくらみ,肺胞に空気が入る(第1呼吸).その際,気相,液相の界面が生じるとそこに表面張力が働くが,それに打ち勝って肺を広げるためには50〜60cmH2Oという高い圧が必要となってくる.その後,肺を開いたままの状態に保つことができるのは,成熟した肺にはサーファクタントが存在し,表面張力を低下させているからである.続いて児は,声門を少し閉じてオギャーと泣き声を出す(第1啼泣).それによって呼気に陽圧が加わり,より均一に肺胞を開くことができる.すなわち,第1呼吸により空気を吸い込み,第1啼泣により肺の中の空気分布を均一にして肺全体を開くのである1)

2.臍帯結紮のタイミングと処置法

著者: 中西桂子 ,   植田充治

ページ範囲:P.1112 - P.1113

 臍帯は胎児と母体を連結するたいせつな臓器の一部である.最近では周産期医学の発達により,経腹的臍帯穿刺採血やドップラー法による臍帯血流量測定,出生後の臍帯血からの諸物質の測定など,いろいろな情報を得られるようになってきた.今回は臍帯処理とその問題点について述べてみたい.

3.臍帯血ガス分析の診断的価値

著者: 鮫島浩

ページ範囲:P.1114 - P.1116

 分娩直後に採血した臍帯血のガス分析は,胎児の呼吸循環系の指標として使用されている.本稿では,臍帯血ガス分析の診断的価値について,とくに胎児仮死と脳性麻痺との関連に焦点をあてて述べる.

4.気道確保と吸引操作の工夫

著者: 平野秀人 ,   磯部京悦 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.1118 - P.1119

吸引と気道確保の意義
1.吸引操作
 分娩時の吸引操作は,安定した呼吸の確立のために必要である.すなわち娩出時に,口腔,咽頭内に多量の羊水,産道内分泌物,血液(母体)を貯留したままでは,異常のない新生児でも出生直後の啼泣時に,貯留物を気道内に吸入して,その後の換気に悪影響を及ぼすことがある.とくに胎児仮死の徴候があったり,さらには羊水が混濁している場合においては,胎便吸引症候群を念頭においた対応が必要である.すなわち,その発症を予防するため,あるいは程度の軽減をはかるために,先述した口腔内・咽頭内の吸引操作はもちろんのこと,引き続き喉頭を展開して喉頭・気管内吸引を行う.さらに状況によっては気管内挿管を行って,繰り返し十分な気道内吸引が要求される.その際の適切な処置によっては,仮死からの回復が早く得られ,合併症,後遺症から免れる.しかし対応が不十分な場合は,悲惨な予後につながる可能性もあり,吸引操作ならびにどの程度の操作を必要とするかの判断力を養うことは,分娩に立ち会う産科医の必須項目である.

5.出生時の計測と異常発見のためのスクリーニング

著者: 堀内勁

ページ範囲:P.1120 - P.1122

 過去においては安全管理があまりにも強調されすぎる傾向にあったため,正常分娩であってもハイリスク分娩・ハイリスク新生児の取り扱いに準じて扱われる傾向が強かった.母子関係の発達への理解とともに,出生直後の母子の扱い方への見直しが徐々にではあるがなされてきている.分娩に際し母体および胎児にはストレス反応としてカテコールアミンが大量に分泌される.そのためそれぞれの脳幹網様体が刺激され,母親は数時間,新生児は30分〜1時間ほどはきわめて強い覚醒状態が持続する.この間の母子の接触は母子の絆形成に強い影響を与える.すなわち母親語といわれる特異な抑揚をもった高い声での母親の語りかけに反応して,新生児は母親の目をじっと見つめる.もしこの際に母親の裸の胸に新生児をうつぶせにおけば,乳頭を吸啜することも知られ,母親の情感を強く揺さぶる.したがって出生直後のローリスク新生児の計測,診察,沐浴などのルーチンはこのあとに行うべきであり,分娩室で唯一必要なことは仮死・呼吸障害の評価となる.

6.沐浴は必要か

著者: 山内芳忠

ページ範囲:P.1124 - P.1126

 従来,新生児はその出生において,“生か死か”に直面していた.したがって,新生児の生存に直接的にかかわる肺や心臓といった臓器の子宮外への適応,順応を中心に議論されてきた.しかし産科学,新生児学の進歩により胎児の状態,出生直後の新生児の状態も正確に把握できるようになり,新生児における人としての適応過程が大変注目されるようになってきた.とくに母子相互作用の観点から母子同室が見直され,母乳栄養,早期頻回授乳の役割が議論されている。
 新生児の管理も大きく変わろうとしている.そのなかで,出生直後に習慣的に行われて来た“ルーチンケア”の意義も再検討され始めている.今回はその一つである出生直後の沐浴,産湯について母児の行動学的立場から考えてみたい.

7.母子結合(mother-infant bonding)の促進

著者: 西島光茂

ページ範囲:P.1127 - P.1128

 産科医は母体と胎児の管理を妊娠中に行い,異常状態をスクリーニングしながら母子ともに異常の少ない状態で分娩を終えるようにすることはもちろんであるが,出産後の母子関係がよりよく成立するためのきっかけを良い状態で与えなければならない.本稿では分娩室内で産科医と助産婦を含めたスタッフが母子結合の促進のために可能な事項と必要な事項を整理しながら,分娩という母と子の最初の直接的な出会いの医学的な責任者として,どのように対応してどのように改善していくべきかを,用語を再確認しながら考えてみたい.

新生児蘇生法

1.Depressed babyの評価法

著者: 佐藤郁夫

ページ範囲:P.1129 - P.1131

 Depressed babyは多くの場合,胎児仮死,新生児仮死の結果として発現するというのが一般的な考え方である.
 日産婦学会は胎児仮死を「胎児が胎内において,呼吸,循環機能が障害された状態」と定義している.

2.人工換気法—マスク&バッグの適応

著者: 久靖男

ページ範囲:P.1132 - P.1134

 一般的には,マスク&バッグによる人工換気法は気管内挿管の手技よりも簡単で誰にでもできる手技として受けとられているが,これは大きな間違いである.適切なサイズのマスクを正しくフィッティングして把持し適切な圧と回数で補助呼吸または強制呼吸をすることは,かなりのトレーニングを必要とする.とくに新生児は気道が狭く,舌根部が大きいため頸部の過度の伸展や圧迫により簡単に気道が閉塞されてしまうため,マスク&バッグによる人工換気はけっこう難しい.また正しくフィッティングできないときは,リークして加圧できないばかりか,冷たい酸素が前額部にかかって体温を下げ,酸素消費量を高めたり,眼窩の圧迫や擦過傷をつくることもある.
 筆者は麻酔科医時代故恩地 裕前麻酔科教授が救急医療の整備充実のために救急隊員を麻酔科医の指導のもとに手術場でマスクやバッグの実践的なトレーニングをされているのを見て感銘したことを覚えている.出産にかかわる産科医や助産婦にも同様のpracticalなトレーニングが行われる必要があると思われる.

3.挿管のタイミングと器械換気法

著者: 猪野雅孝

ページ範囲:P.1135 - P.1137

出生直後の呼吸器系・循環系の適応生理と体温の変化
 新生児仮死の際に有効な蘇生を行うためには,出生直後の呼吸器系・循環系の適応生理と体温の変化について十分理解している必要がある.
 出生時の第1呼吸時には約60cmH2Oという高い圧が必要である.肺胞が開き,サーファクタントの働きで肺の含気量が増えるとともに,吸気圧は低くなる.第1呼吸によって肺が開くと,次に第1啼泣が起こる.児が声門を少し閉じて泣くことにより,陽圧が加わり,均一に肺胞を開く働きをする.第1呼吸がないときに人工呼吸を行う場合,30cmH2O以上の圧がかからないような安全弁のついたバッグでは,出生直後の肺を開くことはできないし,また,挿管後に陽圧を加えずに,いわゆる「吹き流し」の状態にすると,肺胞を開く機序が妨げられ,かえって状態が悪くなることがある.

4.極低出生体重児,超低出生体重児の分娩室内管理とNICUへの搬送手順

著者: 志賀清悟 ,   柴田隆

ページ範囲:P.1138 - P.1140

分娩前の準備
 分娩室における手順において極低出生体重児と成熟児とで大きな違いはない.しかし極低出生体重児は出生を転機とした胎外生活への適応障害の出現の可能性は成熟児よりはるかに高いため,出生時の蘇生は重要である.極低出生体重児の分娩にあたっては,母体管理チームと新生児蘇生チームの両方が必要である.新生児蘇生チームは最低2人とし,ある程度の新生児医療の経験者を含める.極低出生体重児の出生が予想される分娩には必ず立ち会いをする.あらかじめ妊娠経過を予測し十分にその対策を考えておく.分娩に先立ってラジアントヒートベッドの加温,吸引や酸素のチェックをし,蘇生時の物品の点検確認をしておくことはいうまでもない.

新生児適応障害への対応

1.成熟児呼吸障害の見分け方(TTN,MAS,肺出血)

著者: 小川雄之亮

ページ範囲:P.1142 - P.1144

 新生児の三大呼吸器疾患は呼吸窮迫症候群(respiratory distress syndrome:RDS),胎便吸引症候群(meconium aspiration syndrome:MAS),新生児一過性多(頻)呼吸(transienttachypnea of the newborn:TTN)である.このうち呼吸窮迫症候群は早産低出生体重児に多発するが,胎便吸引症候群は主として成熟新生児に発症する.一過性多呼吸は比較的体重の大きい低出生体重児や成熟新生児にみられる.
 本稿では,成熟新生児の呼吸障害の原因として最も多い一過性多呼吸と,胎児仮死に続発する胎便吸引症候群,そして頻度は高くないがそれらと鑑別を要するものとして肺出血,の3疾患を取り上げ,それら3疾患の見分けかたについて略述する.

2.前期破水出生児の感染症予防対策

著者: 今中基晴 ,   中井祐一郎 ,   荻田幸雄

ページ範囲:P.1146 - P.1148

 新生児感染はその原因が子宮内であることがしばしばある.早産ならびに前期破水では子宮内感染の頻度が正期産の5〜10倍に達し,とくに,前期破水は児にとって大きな感染リスクとなる.
 したがって,児の感染予防には,出産後だけでなく出生前の対策も重要となる.

3.高ビリルビン血症の保存療法

著者: 伊藤進 ,   大西鐘壽

ページ範囲:P.1150 - P.1153

 新生児高ビリルビン血症は,新生児の診療において日常的に経験する症状である.最近では正期産児の核黄疸の減少により,あたかも新生児黄疸については解決されたごとく扱われている.
 しかし,現在でも正期産児の核黄疸は発症しており1),しかも医事訴訟の争点になりやすい.新生児黄疸の問題を軽視することなく,そのスクリーニング法を確立して交換輸血の適応になる前に治療対象児を早期に発見することが重要である.

4.細菌感染症の診断と治療

著者: 山南貞夫

ページ範囲:P.1154 - P.1156

 新生児の敗血症,髄膜炎は,一般には1,000の出生に1〜5の頻度と,比較的低いといえるが,早産児や低出生体重児,あるいはNICUに収容された児ではこれよりはるかに高い頻度となる.また,新生児期に発症する敗血症は,出生3日以内に起こる早発型と,それ以降に起こる遅発型に大別される.早発型は垂直感染によるもので,B群溶連菌,大腸菌が圧倒的に多く,次いで肺炎球菌,インフルエンザ菌,リステリア菌などが起因菌となりうる.妊婦の貧血予防にレバーの摂取が勧められるが,生レバーを摂取したばかりに,これに付着したキャンピロバクターによる新生児の敗血症,髄膜炎が発症したとの報告が近年相次いでおり,注意を要する.
 遅発型は水平感染によるもので,B群溶連菌,大腸菌に加えて黄色ブドウ球菌,表皮ブドウ球菌,緑膿菌,その他のグラム陰性桿菌,腸内細菌などさまざまな起因菌で発症する.

5.多血症と部分交換輸血

著者: 斉川紀子 ,   阪橋家頭夫

ページ範囲:P.1158 - P.1160

 静脈血のHt65%以上を多血症(polycythemia)という1).これの同義語として過粘度症候群(hyperviscosity syndrome)があるが,臨床症状に直接関与するのは血液粘度である2).しかし,多くの施設では血液粘度を測定することは不可能であるので,一般的にはHt値で診断することになる.
 血液粘度に関与する因子としては,赤血球容積,毛細血管における赤血球の変形性,血漿蛋白,血流速度,血管内径などがあるが,最も重要なものは赤血球容積である3)

6.便秘と腹部膨満の診断と治療

著者: 嵩原裕夫

ページ範囲:P.1162 - P.1167

 新生児期早期の便秘は,胎便の排泄遅延として症状を呈してくる.すなわち,新生児は出生後まもなく無臭で暗緑色あるいは黒褐色を呈する胎便を排泄するが,この胎便は2〜3日排泄されたのち,哺乳が進むにつれ黄緑色の移行便を経て生後5日目頃に普通便となる.初回の胎便排泄が生後24時間以内にみられない場合を胎便排泄遅延として,消化管の奇形などの器質的疾患や胎便の性状あるいは炎症に起因するもの,腸管の運動機能障害などの疾患を疑い,精査を進めることが必要である(表).
 本稿では,腸管壁内神経節細胞の先天性欠如あるいは形態異常に起因する腸管の運動機能障害によって発症するヒルシュスプルング病とその類縁疾患について述べる.

7.頭血腫と帽状腱膜下出血

著者: 犬飼和久

ページ範囲:P.1168 - P.1169

 産道通過時の圧迫により児の頭部が変形し,頭蓋骨の重積や産瘤が認められるが,これらは生後1〜2日で軽快する.一方,頭血腫や帽状腱膜下出血は出生直後はあまり明らかではないが,時間の経過とともに明瞭となる.ここでは,頭血腫と帽状腱膜下出血について簡単に述べたい.

8.痙攣の診断手順と応急処置

著者: 常石秀市 ,   中村肇

ページ範囲:P.1170 - P.1172

 新生児痙攣は重大な疾患の一症状として表出することが多く,また児の神経学的予後に大きく関与するため,その診断と治療は非常に重要である.新生児痙攣を認めた児は,ハイリスク児として全例が小児科・新生児科で加療されるべきであるが,痙攣を早期に発見し,判断を下し,初期治療を行うプライマリ・ケアは,産科医にも求められる.

9.虚血性脳障害

著者: 岡野創造 ,   吉岡博

ページ範囲:P.1174 - P.1176

 新生児の虚血性脳障害には,低酸素性虚血性脳症,脳梗塞,静脈洞血栓症などがある.このうちで,最も頻度が高く産婦人科医も遭遇することが多いと思われる低酸素性虚血性脳症について述べる.

10.多臓器障害の診断と治療

著者: 兵藤潤三 ,   戸苅創

ページ範囲:P.1177 - P.1180

 成人領域において多臓器障害はmultiple organfailure:MOFあるいはmutiple organ dysfunc—tion syndrome:MODSと呼ばれseptic MOFを中心に基礎的,臨床的研究がなされ,すべてのMOFへのアプローチがとられ,“A syndrome of1970�s”と呼ばれるほど注目を集めた.しかし新生児領域においてMOFの研究はあまり進んでおらず,新生児特有の病態が考えられるため診断および治療も成人とはかなり異なっている.本稿では新生児期に起こり得る多臓器障害の診断および治療を概説するが,内容が多岐にわたるため,内容が別紙と重複するところは省略した.

11.分娩麻痺の診断と応急処置

著者: 島田信宏

ページ範囲:P.1181 - P.1183

分娩麻痺総論
 分娩麻痺は分娩によって発症する分娩外傷の1種で,腕神経叢麻痺と横隔膜神経麻痺が真性麻痺に,橈骨神経麻痺と顔面神経麻痺は仮性麻痺に入る.なお,一般的に分娩麻痺というときには腕神経叢麻痺のことを意味する.

12.新生児仮死蘇生後の新生児期のフォローアップ

著者: 渡辺一功

ページ範囲:P.1184 - P.1187

 新生児仮死により呼吸循環,代謝,腎機能,消化器,血液系など多臓器に障害が生ずるが,神経系への障害は発達障害の病因としてきわめて重要である1).ここでは主として神経学的フォローアップを中心に述べる.

連載 シリーズ 胎芽の発育と形態形成・9

肺の発生と組織分化

著者: 塩田浩平

ページ範囲:P.1105 - P.1107

 胎生第4週の後半に,前腸の壁の一部が腹方へ向かって膨らみ,喉頭気管憩室(呼吸器憩室)lar—yngotracheal diverticulumを作る.これが喉頭,気管,気管支の原基である.したがって,これらの器官の内腔表面を覆う上皮はすべて内胚葉起源であり,その周囲の結合組織,軟骨,平滑筋は臓側板中胚葉に由来する.喉頭気管憩室は間もなく左右に枝分かれし,肺の原基である肺芽lung budを形成する(図1).
 肺芽は周囲を包む間葉とともに発育し,原始胸膜腔のなかへ広がっていく.第5週終わりまでに左に3つ,右に2つの葉芽lobe bud(肺葉の原基)ができる(図2).第6〜7週には枝分かれがさらに進行して,右肺に10本,左肺に8本の区域気管支segmental bronchiができ,成人の肺に見られる気管支肺区域bronchopulmonary segmentsが形成される(図3).

Q&A

羊水混濁がある場合の分娩介入のタイミング(2)

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1189 - P.1191

 Q 羊水混濁がある場合の分娩介入のタイミングをお教え下さい(千葉AK夫).
 A 羊水混濁例では,ときに胎便吸引症候群(meconium aspiration syndrome:MAS)を合併し死亡原因となるため,羊水混濁は要注意の所見です.

産婦人科クリニカルテクニック ワンポイントレッスン—私のノウハウ

腹式帝王切開術における子宮切開創縫合の一試法について

著者: 永井英男

ページ範囲:P.1192 - P.1192

 帝王切開術について考えなければならないのは,可急的に早く,正確に手術を終了することで,それは子宮の収縮を促し,出血を少なくして,全身的なダメージを軽くすませることが期待できるからである.そのためには切開創の縫合は結節ではなく,連続縫合が望ましい.しかし連続の場合には切開創のコーナー部分を縫合するときに,開始部分では創部の展開が十分なので,正確に上下の筋層の適合が可能であるが,最後のコーナー部分を縫合するときは,切開創が狭くなっていて正確に筋層や,粘膜面の上下を区別できず,適当に勘で縫合するということになってしまうことが多い.そこで私は図①のように左側からでも右側からでもよいが,通例のように丸針つきの糸で筋層の60〜80%を刺通し,なるべく粘膜面には針を出さないように,針の運びは下縁創から上縁創に約1.5cmの幅で強く牽引しながら連続縫合し,創部の中央部分に達したらその糸の刺通した部分を鉗子にて止め(糸が弛まないようにするため),もう1本の同様の丸針つきの縫合糸を用いて反対側のコーナー部分の切開創を前記の要領で縫合し,今度は糸の針は上から下へと運び,中央に及んだときに反対側の縫合糸の鉗子を外してこれと結紮し(図②),さらに針のついた縫合糸を中央部分から左と右に分けて結紮部を埋め込むようにして,残りの筋層20〜40%を同様の要領で左右に連続縫合し,さきに結紮したコーナー部分の残りの糸と結紮して(図③),筋層の縫合を終る.

筋層内子宮全摘を容易にするボスミン加生理食塩水注入

著者: 野村靖宏

ページ範囲:P.1193 - P.1193

 筋層内子宮全摘術は,尿管損傷の危険を回避できるため,よく行われている術式であるが,最近では,子宮内膜症を合併し,子宮の可動性の不良な場合,また,仙骨子宮靱帯,直腸間の癒着のため,ダグラス窩の消失したケースなどに対し,有用な術式といえる.
 しかし,子宮頸部筋膜を切開する際,症例によっては出血のため筋膜の剥離に,手間取ったり,的確な剥離層に到達できない場合もよく経験する.

Estrogen Series・8

乳癌既往患者にエストロゲンの使用は可能か?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.1194 - P.1195

更年期後の女性に対してエストロゲンを使用することはオステオポローシスを予防し,虚血性心疾患の発生を遅らせ,血中脂質を改善し,生命の質(quality of life)を改善する。30〜40歳台で乳癌にかかり,化学療法を受けた女性は,少なくともその80%が卵巣機能を停止し,「早すぎた閉経期premature menopause」を迎えることになる.このような患者に対して,エストロゲンを使用することは可能であろうか?
 今回取り上げる論文の著者であるカリフォルニア大学(Irvine)のDiSaiaらは,1989年にこの問題に関して,いくつかの「自然の実験」を分析することを提案している.それによれば,エストロゲンの血中濃度が高い状態で,同時に癌細胞が体内にあると推定される場合,(実験的にではなく)自然に発生する,という.たとえば,乳癌と妊娠との併存,経口避妊薬使用中の乳癌発生,それにエストロゲン補充療法中の乳癌,などである.

産科外来超音波診断・17

—妊婦外来での超音波スクリーニング—胎児腹部の異常(3):腎尿路系の異常と羊水過少,その他

著者: 伊原由幸 ,   星野達二 ,   清水卓 ,   神崎徹

ページ範囲:P.1197 - P.1203

はじめに
 胎児の腹部に異常な無エコー領域(anechoic)が認められた場合は,胎児の消化管系の異常,とくに消化管閉鎖,腎尿路系の異常,とくに尿路閉鎖,腹水,卵巣嚢腫などを考える.消化管閉鎖や腹水についてはすでに紹介したので1),本稿では,腎尿路系の異常について胎児の肺低形成との関連を含めて述べる.また,それ以外に腹部に異常エコーが認められた興味深い症例を紹介する.

症例

子宮内胎児死亡をきたしたリステリア症

著者: 春日美智子 ,   稲垣昇 ,   長谷川清志 ,   豊島究 ,   伊藤仁彦 ,   西野るり子 ,   北井啓勝

ページ範囲:P.1205 - P.1208

 リステリア症は,リステリア菌によって引き起こされる人畜共通感染症である.妊婦が本症に罹患した場合,母体の症状は感冒様で重篤感がないにもかかわらず,子宮内胎児死亡をきたす.本菌は,酪農製品を中心に食品媒介性感染する.本菌は低温での増殖が可能で,塩分にも耐性がある.そのため先進国での食品の保存と流通形態と相まって,本症は近年増加している.日本における本症の罹患率は欧米の10分の1で高くないが,致命率は約30%である.
 本症の診断は,患者検体の塗抹染色,菌分離・培養による.妊婦の発熱には白血球数が高くなくても,血液培養をする意義がある.治療は,ペニシリン系とアミノグリコシド系の併用が有効であり,再発予防には3〜6週間の投与が必要とされる.また,本症で肝炎をきたすことがある.

妊娠中,意識障害ではじめて診断されたIDDMの1例

著者: 蔵本昭孝 ,   堀大蔵 ,   山中秀紀 ,   中島洋 ,   畑瀬哲郎 ,   薬師寺道明

ページ範囲:P.1209 - P.1212

 妊娠33週4日に軽度の意識障害を伴った糖尿病の1例を経験した.症例は26歳女性,家族歴に実父が糖尿病である.妊娠後は近医で検診を行っていたが,妊娠初期・中期は尿糖の出現もなく,胎児発育は正常で,とくに異常を認めなかった.妊娠33週頃より嘔気,嘔吐が出現,その後,口渇感,多飲,多尿が加わり妊娠34週2日に軽度意識障害が出現したため,近くの救急病院を受診した.そこで高血糖を指摘され当院救命救急センターに緊急搬送された.臨床検査所見で糖尿病性昏睡と診断し,インスリン療法を開始した.同時に胎児仮死を認めたため緊急帝王切開を施行し,生児を得た.術後精査で尿中C-peptide,およびグルカゴン負荷後の血中C-peptideは,低値を示し,さらにその経過よりインスリン依存性糖尿病(IDDM)と診断した.本例ではHLA-DR4が認められたが,膵ランゲルハンス島細胞抗体(ICA),グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体は陰性であった.本邦での妊娠後期のIDDM発症はまれではあるが,いったん発症するとその内分泌および血液学的病態の変化により胎内環境の悪化がみられ,子宮内胎児死亡に至る場合がほとんどである.今回の症例では早期に発見され病態の進行が軽度であったため,生児を得ることができた.この詳細を報告するとともにIDDMの妊娠に及ぼす影響,および妊娠のIDDM発症に及ぼす影響について考察を加えた.

薬の臨床

子宮筋腫および子宮内膜症に対する腟式子宮全摘術施行前ブセレリン投与の有用性に関する検討

著者: 竹田明宏 ,   中村浩美 ,   藤村秀彦 ,   塚原慎一郎

ページ範囲:P.1213 - P.1216

 1990年9月より1995年4月までに岐阜県立多治見病院において子宮筋腫および子宮内膜症症例に対して腟式子宮全摘術を施行した329症例のうち,とくに術前ブセレリン投与を行った症例について,投与を行わなかった症例との比較を行い,その有用性を検討した.4〜12週間の術前ブセレリン投与により,子宮筋腫症例において,その体積が治療前の55.4±5.1%へと縮小すると同時に,有意に術中出血量が減少した.同様に,子宮腺筋症においても,その体積は治療前の59.5±4.3%へと縮小した.この縮小効果により当初,腟式子宮全摘術が困難と予想された超手拳大以上の症例も容易に腟式子宮全摘術が行える大きさとなることが明らかとなった.

子宮内膜症に対するLeuprorelin(リュープリン®)の効果と副作用対策—いわゆるadd back therapyの有用性

著者: 合阪幸三 ,   梁善光 ,   森岡弘充 ,   渡邉剛也 ,   水口剛雄 ,   西平正之 ,   民秋史子 ,   貝原学 ,   森宏之 ,   吉田浩介

ページ範囲:P.1217 - P.1222

 Gn-RHアゴニスト(リュープリン®)を投与した際の卵巣欠落症状に対して,エストロゲン—プロゲストーゲン(EP)合剤およびE単味製剤によるadd back therapyを施行し,両者の効果を総合的に比較検討した.Gn-RHアゴニストの投与により,子宮内膜症の諸症状は著明に改善し,その効果はadd back therapyによっても妨げられなかった.いずれの薬剤も薬剤の投与により卵巣欠落症状は有意に改善した.血中各種ホルモン値では,エストロンが,add back therapyにより薬剤を投与しなかったコントロール症状に比べて有意に上昇していた.さらにプロゲステロンは,EP合剤投与例でのみ有意に上昇していた.他のホルモン値には著変は認められなかった.以上より,Gn-RHアゴニスト療法中のadd back therapyは,いずれの薬剤でも有用であるが,子宮内膜に対する影響を考えるとEP合剤を用いたほうが好ましいと考えられた.

超音波カラードプラ断層法における超音波造影剤SH/TA−508の産婦人科領域病変に対する有用性の検討

著者: 本田育子 ,   名取道也 ,   黒島義男 ,   篠塚孝男 ,   野澤志朗 ,   斎藤美和 ,   雨宮章 ,   斎藤馨 ,   塩口淳一郎 ,   岡田弘二 ,   山本宝 ,   柏木宣人 ,   北尾學 ,   秦幸吉

ページ範囲:P.1223 - P.1234

 超音波カラードプラ法による産婦人科領域の病変診断を必要とする患者62例を対象とし,超音波用造影剤SH/TA−508の血流シグナル増強効果,診断能の向上,安全性および有用性を全国5施設の共同研究にて検討した.
 投与方法は,1回目注入としてSH/TA−508の300mg/mlを5ml,2回目400mg/mlを4ml,3回目300mg/mlを10mlもしくは400mg/mlを8mlとした.ただし,十分な効果が得られた時点で以降の投与は実施しなかった.血流シグナル増強効果は,投与前血流シグナルが「ほとんどなし」から「やや不満足」の症例が1回目投与後は78.3%(2+以上:適切以上のシグナル),2回目投与までの累計で92.8%となり,3回目を投与した症例はなかった.診断能の向上性は,「明らかに向上」が76.1%,「わずかに向上」が17.4%,「変わらない」が6.5%であった.安全性では,62例中4例(6.5%)に軽度一過性の血管痛が認められた.概括安全度は93.5%が「安全」,6.5%が「ほぼ安全」と評価され,総合的な有用性は87.4%(有用率:有用以上)であった.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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バックナンバー

76巻12号(2022年12月発行)

今月の臨床 帝王切開分娩のすべて―この1冊でわかるNew Normal Standard

76巻11号(2022年11月発行)

今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?

76巻10号(2022年10月発行)

今月の臨床 女性医学から読み解くメタボリック症候群―専門医のための必須知識

76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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