文献詳細
文献概要
薬の臨床
超音波カラードプラ断層法における超音波造影剤SH/TA−508の産婦人科領域病変に対する有用性の検討
著者: 本田育子17 名取道也28 黒島義男19 篠塚孝男1 野澤志朗2 斎藤美和2 雨宮章3 斎藤馨3 塩口淳一郎3 岡田弘二45 山本宝4 柏木宣人4 北尾學6 秦幸吉6
所属機関: 1東海大学医学部産婦人科 2慶應義塾大学医学部産婦人科 3聖マリアンナ医科大学医学部産婦人科 4京都府立医科大学医学部産婦人科 5現:済生会吹田病院 6島根医科大学医学部産科婦人科 7現:山王病院 8現:国立大蔵病院 9現:東海大学医学部付属大磯病院
ページ範囲:P.1223 - P.1234
文献購入ページに移動投与方法は,1回目注入としてSH/TA−508の300mg/mlを5ml,2回目400mg/mlを4ml,3回目300mg/mlを10mlもしくは400mg/mlを8mlとした.ただし,十分な効果が得られた時点で以降の投与は実施しなかった.血流シグナル増強効果は,投与前血流シグナルが「ほとんどなし」から「やや不満足」の症例が1回目投与後は78.3%(2+以上:適切以上のシグナル),2回目投与までの累計で92.8%となり,3回目を投与した症例はなかった.診断能の向上性は,「明らかに向上」が76.1%,「わずかに向上」が17.4%,「変わらない」が6.5%であった.安全性では,62例中4例(6.5%)に軽度一過性の血管痛が認められた.概括安全度は93.5%が「安全」,6.5%が「ほぼ安全」と評価され,総合的な有用性は87.4%(有用率:有用以上)であった.
掲載誌情報