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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻1号

1997年01月発行

今月の臨床 着床

着床はどこまでわかったか

4.着床と免疫,サイトカイン

著者: 久保田俊郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科

ページ範囲:P.32 - P.36

文献概要

 近年,生殖免疫学の進歩により,着床に免疫因子が深く関与しており,とくに胚やトロフォブラストと子宮内膜細胞,免疫担当細胞の間で,サイトカインを介する相互作用のあることが明らかになってきた1).リンパ球やマクロファージなどから放出されるこのサイトカインは,局所における免疫抑制だけでなく,内分泌腺細胞,各種成長因子や細胞外マトリックス産生細胞に対しオートクリン/パラクリン的に作用し,脱落膜や初期胚の発育・分化への複雑かつ微妙な機能調節を行っていると考えられる.この項では,着床過程での胚と子宮内膜の間の複雑な相互調節作用における,免疫機構,とくにサイトカインの生理的役割を中心に概説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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