icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻1号

1997年01月発行

文献概要

今月の臨床 着床 胚移植の技術と着床

3.GIFTはなぜ妊娠率が高いのか

著者: 佐久本哲郎1 神谷仁1 稲福薫2 本山光博3 荒木康久3 荒木重雄4

所属機関: 1沖縄県立那覇病院産婦人科 2やびく産婦人科・小児科 3高度医療研究所中央クリニック 4自治医科大学産婦人科

ページ範囲:P.66 - P.70

文献購入ページに移動
 体外受精—胚移植(IVF-ET)や配偶子卵管内移植(GIFT)などの配偶子操作の技術的進歩は著しく,今日これらの方法は不妊治療の1つとして確立されてきた.一方,妊娠率の観点から検討すると,IVF-ETにおいては胚移植当たり約12〜30%であるのに対しGIFTでは20〜50%とIVF-ETに比べて高い成功率が報告されている1).この違いについては両者の方法の違いからくると推察されている.すなわちGIFTにおいては配偶子を卵管内に移植することから受精,胚の初期発生,子宮内への移送時期などがより生理的に行われていることがIVF-ETにおけるそれと大きく違い,そのことがその後の妊娠成立に影響を与えていると考えられている.
 本稿においては筆者らの施設において施行したGIFTとIVF-ETの成績を示し,GIFTにおける高い妊娠成立について考察を加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?