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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻11号

1997年11月発行

文献概要

今月の臨床 男性不妊をどうする 診療上の必須知識

1.精子の形態と精子形成

著者: 荒木康久1 荒木重雄2

所属機関: 1高度医療技術研究所 2自治医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1150 - P.1153

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精子の形態
 精子の形は厳密にみるとさまざまな形態と大きさを有している.正確に形や大きさを知るには,塗抹・染色をして観察する必要がある.筆者らは簡便なディフクイック染色法を用い,Krugerのstrict criteriaに従い分類している1).精子の各部の形態は次のとおりである(図1).
 精子頭部:精子には一般細胞にみられるような細胞質はほとんどない.ヒトの精子頭部は平面像で見ると小楕円形で,ほぼ前半部を先体に覆われ赤道帯は線状にみえる.頭部の内部は核(nucleus)である.精子核は受精の結果,母方の核と融合し個体発生が始まる.受精能獲得精子では先体の構造が破壊され,先体成分が放出される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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