文献詳細
今月の臨床 男性不妊をどうする
診療上の必須知識
文献概要
精子免疫に関する研究の歴史は古く,1899年にはLandsteinerとMetchinikoffによってモルモットの腹腔に異種または同種動物の精子を注射すると,精子を凝集あるいは不動化する血清因子が出現すると報告されている.その後,雄動物を同種の精子または精巣で強化免疫すると,抗精子抗体の産生とともに遅延型過敏反応を伴った自己免疫性無精子症性精巣炎(auto immune asper—matogenic orchitis:AIAO)を発生することが証明され,また臨床的にも一部の男性不妊患者に抗精子抗体が検出されると報告され,精子免疫と不妊の関係が注目されるようになってきた.
掲載誌情報