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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻11号

1997年11月発行

今月の臨床 男性不妊をどうする

男性不妊とマイクロ授精

2.円形精子細胞の受精能

著者: 田中温1 永吉基1 粟田松一郎1 馬渡善文1 田中威づみ1

所属機関: 1セントマザー産婦人科医院

ページ範囲:P.1200 - P.1204

文献概要

 男性側の配偶子である精子が,卵子との受精能力を獲得するためには,精細管内において2回の減数分裂とspermiogenesisを経て精巣上体に運ばれ熟成するという一連の成熟過程が不可欠であるといわれている.しかし,近年マウスを用いた実験では父親由来の遺伝情報は第2精母細胞の段階で刷りこまれており1),さらに未熟な細胞レベルでの可能性も示唆されてきている.もしヒトにおいても,精子以前の造精細胞に同様な能力が備わっているのであれば,これらの細胞を用いて,ヒト卵子と正常に受精し,胚発生が生じることも十分期待できる.今回筆者らは,精子の一段階前の円形精子細胞の受精能力について実験を行い有用な結果を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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