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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻12号

1997年12月発行

今月の臨床 子宮筋腫—最新情報

治療法の選択

8.レゼクトスコープ

著者: 石塚文平1 栗林靖1 藤脇伸一郎1 工藤芳子1 斉藤要1 植村綾1 堀越裕史1 雨宮章1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1314 - P.1318

文献概要

 粘膜下筋腫は一般に過多月経や不正出血が強く,不妊の原因になるなど臨床的に重要な疾患である.泌尿器科領域の経尿道的切除術を応用した粘膜下筋腫の子宮鏡下切除術は1978年にNeuwirth1)が最初に報告したが,1985年,林が婦人科用レゼクトスコープを開発し2),高周波電流を用いた粘膜下筋腫摘出術(trans-cervical resec—tion:TCR)の発展の基礎を築いた.
 近年,高周波電流の電極も従来のループ型電極に加え,蒸散電極も併用されるようになり,ある条件下の粘膜下筋腫の治療は子宮鏡下切除をfirst choiceとする傾向にある.子宮鏡下筋腫切除術は,開腹術に比べて格段に非侵襲的で回復も早い.しかも多くの症例で症状は完全に消失し,不妊症例の妊娠率も高いなど,婦人科診療に不可欠な治療法となりつつある.またTCRの対象疾患としては,粘膜下筋腫は最も頻度が高く重要なものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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