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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻2号

1997年02月発行

今月の臨床 婦人科外来治療—Dos & Don'ts

腫瘍外来

1.CINのレーザー蒸散

著者: 矢島正純1 石巻静代1 武田佳彦1

所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科

ページ範囲:P.124 - P.125

文献概要

CINの概念
 CINとはcervical intraepithelial neoplasia(子宮頸部上皮内新生物)の略であり,異形成と上皮内癌を併せた概念である.子宮頸癌(扁平上皮癌)の起源は,扁平上皮そのものというよりも,扁平上皮と円柱上皮の境界(squamo-columnarjunction:SCJ)付近にある予備細胞であると考えられている.すなわち,この予備細胞が増殖し扁平上皮化生を起こす過程で異形成,上皮内癌,浸潤癌へと進展していくと考えられており,コルポスコープを見るにあたっては,言うまでもなくSCJ付近を中心に異常所見の有無を観察すると共に,病変の上限がどこにあるかを注意深く観察する.一般にSCJは年齢と共に移動し,性成熟期には外反し,閉経後は頸管内に入る(図1).レーザー蒸散法の適応を決めるにあたり,以上の基本的な事項を理解しておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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