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今月の臨床 婦人科外来治療—Dos & Don'ts 腫瘍外来
5.子宮筋腫
著者: 西田正人1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系産婦人科
ページ範囲:P.138 - P.140
文献購入ページに移動子宮筋腫の症状と鑑別診断
教科書には子宮筋腫の症状として,必ず月経異常(月経困難症,過多月経,頻発月経),不正子宮出血,貧血,圧迫症状が挙げられている.しかしこのなかで,月経困難症は子宮筋腫の症状ではない1).もちろん子宮筋腫を有する婦人に機能性の月経痛が合併することはあり得るので,皆無ではないが,本来,子宮筋腫は月経痛の原因とはならない.
機能性の月経痛と器質的な月経痛は発症時期によって鑑別できる.機能性の月経痛がほとんど初経や10代中頃から始まっているのに対し,器質的疾患による月経痛は20歳を過ぎてから始まることが多い.とくに30歳を過ぎて分娩後2〜3年で発症する月経痛は子宮腺筋症によるものと考えてよい.
教科書には子宮筋腫の症状として,必ず月経異常(月経困難症,過多月経,頻発月経),不正子宮出血,貧血,圧迫症状が挙げられている.しかしこのなかで,月経困難症は子宮筋腫の症状ではない1).もちろん子宮筋腫を有する婦人に機能性の月経痛が合併することはあり得るので,皆無ではないが,本来,子宮筋腫は月経痛の原因とはならない.
機能性の月経痛と器質的な月経痛は発症時期によって鑑別できる.機能性の月経痛がほとんど初経や10代中頃から始まっているのに対し,器質的疾患による月経痛は20歳を過ぎてから始まることが多い.とくに30歳を過ぎて分娩後2〜3年で発症する月経痛は子宮腺筋症によるものと考えてよい.
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