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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻2号

1997年02月発行

今月の臨床 婦人科外来治療—Dos & Don'ts

不妊外来

2.ゴナドトロピン療法

著者: 澤田富夫1

所属機関: 1藤田保健衛生大学産婦人科

ページ範囲:P.182 - P.184

文献概要

病態による治療の対応
 1.ゴナドトロピン製剤の種類と特徴
 ゴナドトロピンは閉経後女性の尿より抽出され,強力な卵胞刺激作用を有する薬剤である.一般的にゴナドトロピン製剤はhMG製剤と記されるようにFSHとLHの混合されたものであるが,精製技術の向上により現在はLH分子を極力除去した純FSHに近い製剤も開発され,各製剤によりFSH:LH混合比が異なっている(表1).現在recombinant FSH製剤(pure FSH)も治験され,近く本邦でも実用化されると思われる.
 卵胞発育にはFSHと少量のLHが必要であると考えられているが,LHの過剰な上昇,また早期のLHの出現は卵巣過剰症候群(OHSS)の誘発原因となったり,早期黄体化を惹起することから排卵に適切なLH量を決めるのは難しい.しかしながら,各病態に応じFSH/LH比の異なるこれらの製剤を使い分けるか,もしくは混合して用いることは排卵誘発効果の向上,副作用発現の減少につながる期待がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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