icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科51巻2号

1997年02月発行

今月の臨床 婦人科外来治療—Dos & Don'ts

その他

2.子宮内避妊具(IUD)

著者: 北村邦夫1

所属機関: 1(社)日本家族計画協会クリニック

ページ範囲:P.196 - P.197

文献概要

 子宮内避妊具(intra-uterine devices:IUD)は,世界で広く使用されている安全で,効果的な避妊法の1つである.1960年代の初め頃から,避妊具としての安全性と有効性を高めるための改良を重ねてきており,当初は非薬剤付加IUDが中心であったが,70年代には銅や黄体ホルモン剤が付加された,いわゆる薬剤付加IUDが登場した.薬剤が付加されることで,IUD本体の大きさが小型化され,それによって出血や疼痛が軽減するだけでなく,避妊率が高まり,脱出率なども低下した.
 わが国では現在,太田リング,優生リング,FD—1,カヤクループの4種類の非薬剤付加IUDが使われているが,ようやく銅付加IUDの輸入・販売が許可される見通しがたつという段階である.IUDに対する情報不足,近代的IUDが認可されていないことなどもあって,世界では避妊実行者の26.0%(国連報告,1988年)がIUDを使用しているにもかかわらず,わが国では3.8%(毎日新聞社,全国家族計画世論調査,1996年)に過ぎない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら